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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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女性
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Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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アーヤと魔女
アーヤと魔女
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 2012/07/11




(2013年感想34冊目)

原題 Earwig and The Witch
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 著 田中薫子 訳 佐竹美保 絵

おすすめ度★★☆☆☆(2・5くらい。あんまり好きなタイプのお話じゃなかったです。)

「なんとかして、手に入れてみせる。手がたりないって、しつこいくらい言うんだもん。ぜったい、よぶんにつけてやるの!」 (p83)

「ファンタジーの女王」と呼ばれ、日本でもジブリ映画、「ハウルと動く城」の原作者としても知られるダイアナ・ウィン・ジョーンズの遺作として、日本でも翻訳された作品が、この「アーヤと魔女」です。
私はもともとダイアナの作品には、なぜだかわからない苦手意識みたいなものがあったのですが、食わず嫌いは良くないということで、この作品を読みました。佐竹美保さんの絵は好きなのですよね。

孤児院で、それでも快適に暮らしていたアーヤ。しかしあるとき、意地悪な魔女に引き取られ、ひどくこき使われてしまう。
アーヤはそんな魔女にいっぱい食わせようと、魔法で仕返しを考えますが……。

といったようなお話です。

うーん、直感的な苦手意識はあたるものなのか、やっぱりこの本も、いまいち面白さがわからなかったです。
まず、主人公のアーヤの性格が、なんとも偉そうで、あまり好きになれませんでした。
そのアーヤが改心するわけでも成長するわけでもなく、偉ぶったまま、むしろそれを助長させるような終わり方をしているのも、個人的には好きじゃなかったです。ファンタジーというと「成長」が大きなテーマの一つだと思っているので残念。このブラックユーモアがダイアナらしさなのでしょうか……。
まあ、アーヤも痛快といえば痛快なのですが、どうにも好きになれなかったな。

佐竹さんのイラストはふんだんに入っていて、贅沢なくらいでした。低年齢向きの絵本って感じかな。
ダイアナは世界で一番佐竹さんの挿画が好きだと言っていたそうなので、この本を読んでいたら喜んだだろうなあ。
アーヤの出生の秘密や、カスタードが振り向かない理由なんかが描かれないのも、物足りなさを感じました。
全体的に端折っていてもったいない。続きものだったりしたんだろうか……。
私はあまり好きなお話じゃなかったけど、小さい女の子なんかは好きなお話だと思います。読み聞かせとか、喜ばれるかも、なんて思いました。



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ようこそ、古城ホテルへ(4) ここがあなたの帰る国 (角川つばさ文庫)
ようこそ、古城ホテルへ(4) ここがあなたの帰る国 (角川つばさ文庫)
  • 発売元: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2012/12/15



(2013年感想26冊目)

紅玉いづき 著 村松加奈子 イラスト

おすすめ度★★★★☆(物語は一区切り。でもまだまだ続き、読みたいかな……。)


「ねぇ姫さま。そんなに国が欲しいならね、古城ホテル『マルグリット』を、姫さまのお国にしちゃっていいんだよ」(p193)


子供向けレーベル「角川つばさ文庫」から出ている人気作家の紅玉いづきさんのシリーズもの、「ようこそ古城ホテルへ」の第4巻目。
古城ホテルの4人の女主人である少女たちの、成長と友情の物語です。
今回は亡国の姫君、リ・ルゥがメインのお話。リ・ルゥが古城ホテルの女主人をやめるといいだして!?

正直、リ・ルゥが主役なのがわかった時点で、最初のページをめくる指が重かったです。すごく重いお話なのだということは分かっていたので……。
そうして、やっぱり(児童書にしては)重いお話でした。
それでも、読んでよかったと思ったお話です。4人の過去それぞれに決着がつき、作者様のあとがきにあったように、これで物語も一区切りかなというように感じます。実際、これが最終巻と言われても驚かないというか、むしろ最終巻でもいいというか……。
それくらい、今まで以上に女主人たちの個性や感情が光り、読んでいて満足できる1冊でした。

でも、できることならあと数冊でいいので、続きが読みたいかなあ。無茶は言わないので続編希望です。

それにしても、残念なこともあります。
一つは、このシリーズ、もうちょい長い文章(ラノベレーベル)で読みたかったなああっていうのと(明らかに力押しすぎるというか、もっと細かく描写してほしい場面がたくさんあります。)、児童書にしては言い回しがちょっと難しいところがあるかなあということころです。まあ、最近の子はこれくらい難しいお話でも、読めるのかもしれませんが……。

とにかく、今回は女主人みんなが悲しみに暮れ、堪え、悩んだ1冊。その葛藤があったからこそ、私もキャラクターたちに寄り添えたかなって思います。
面白かったです。
特に、ピィが成長したなあと思った。正直ピィはあまり好きなキャラではないのですが、今回はまあよく成長したなあと、思わず感心しました。セリフとか行動にも嫌なところがなかった。
そう言う意味では、この物語を通じて、登場人物たちは成長したんだなあと感じたことが、一番嬉しかったことかもしれません。
でも、この巻で輝いてたのはサフィール様だと思う。いい保護者っぷりであります。
そんな魅力的な古城ホテルのお話、まだもうちょっとだけ覗いてみたいです。続編がありますように……。

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モナミは世界を終わらせる? (銀のさじ)
モナミは世界を終わらせる? (銀のさじ)
  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/09/26



(2013年感想6冊目)

はやみねかおる 著 カスヤナガト 表紙絵

おすすめ度★★★☆☆(3・5位。さらりと読めるドタバタコメディ。)

「おまえ、気づいてないだろうけど、命をねらわれてるんだぜ」(p45)


昔大好きだったはやみねかおるさんの、作家20周年記念本です。久しぶりに読みたくなって、読書しました。表紙も素敵ですね。

真野萌奈美(まのもなみ)はいわゆる超ドジっ子娘。そんな彼女の前に現れた、忍者みたいな男、丸井丸男。
丸男はモナミに、「学校でモナミの周辺で起きてる事件と、世界の事件がシンクロしている」ということを告げます。そうして、彼女を守るというのですが……。

面白かった。ちょっとどたばたしすぎていた感じはするけれど、人物の書き込みをもっとして欲しかった気がするけど、面白かったです。
ただ、ファンタジーではないよなあ、と思います。SFだよね。
人によっては爆笑してしまうくらい面白いと感じることもある本らしいですが、そこは笑いのツボかなと思います。私は、声こそ出しませんでしたが、十分に楽しく読めましたというクチでした。

登場人物も個性的で面白い。私は、ナル造が好きかなあ。丸美ちゃんもいいです。永遠さんもルナちゃんもいい。はやみねさんの書くキャラクターがこんなに魅力的だったなんて、久しく忘れていました。
魅力的な登場人物が多いから、丸男の、またなってセリフ、信じていいよね??という気分になります。続編を期待したいですが、果たしてどうでしょう。

中身もなかなか含蓄に富んでるし、さすがはやみねさんと思います。
やっぱりはやみねさんの著作は安定のおもしろさだよなあと改めて思いました。
いろいろ残念に思う部分も多かったし、期待しすぎていたところはありますが、総合しておすすめの一冊です。続編希望。


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アーモンド入りチョコレートのワルツ
アーモンド入りチョコレートのワルツ
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 1996/10/18



(2012年感想113冊目)

森絵都 著 伊勢英子 絵 
おすすめ度★★★★☆(ほの甘くビターな短編集です。)


ぼくらの夏が今年で終わる。完全に終わる。
そしてもう二度と、はじまらない。(p56)



久しぶりの森絵都さんの本です。「DIVE!」以来かなあ。表紙に惹かれて単行本版を読書です。
三つのピアノ曲にまつわる、三つの短編が収められています。
まさしく題名のように、チョコレートのようなビターさと甘さがあり、その中にアーモンド(芯)が入っている短編集だなあと思いました。
しかし森さんは、ティーンの心情を描くのがうまい! わたしがティーンだった頃なんてもう何年も前ですが、その頃のちょっとひねくれた、難しい年頃だった自分の青春が、ありありと思い出されます。この本はそんな10代の季節を過ぎていった、大人たちの短編集のように思いました。

中学生のそれぞれの学年のお話が収録されていますが、どのお話も秀逸。ほろ苦くも、優しく温かな気持ちになれます。
わたしが好きなのは、「彼女のアリア」と表題作かな。女の子が出てきたほうが、感情移入しやすく、物語も柔らかかったように思います。「子供は眠る」も良かったですけどね。表題作は、登場人物がとても魅力的でした。
それぞれのお話が、それぞれの登場人物のやり方で、輝くような時間を過ごしながらも、それを失い、少しずつ大人の階段を上っていく。そんな、三作共通のテーマのようなものも見えて、しかしどのお話も優しくてキラキラしていて、とても素敵でした。この年頃の子供たちは、子供達なりにいろいろなことを考え、悩み、生きているのですよね。そんな彼らは、傍から見るととても輝いています。
読みやすく一気に読めるのですが、ピアノ曲を聞きながら読むと、さらに良いのだろうなあと思いました。おすすめの一冊です。

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つづきの図書館
つづきの図書館
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2010/01/15




(2012年感想109冊目)

柏葉幸子 著  山本容子 挿絵
おすすめ度★★★★★(面白かった! ぜひ大人にも読んで欲しい児童書です。)

「本をさがすんですよね。」
「いやいや。本をさがしてもらいたいのではない。青田早苗ちゃんのつづきが知りたいんじゃ。」(p16)



読書メーターで面白そうな本を見かけたので、早速読書してみました。
アラフォーの山神桃さんは、四方山市の図書館に再就職した、ちょっとくたびれた女性です。そんな司書の桃さんに、絵本の中の登場人物たちが、読者の続きを知りたいから探してくれないか・・・。と訪ねてきて・・・?

というお話。

これは面白かったです! 読めて良かった!
本を読み終わると、その本の続きが知りたくなることってありますよね。それと同じように、本の中の登場人物たちも、わたしたち読者のその後が知りたいんじゃないか・・・。そんな発想から描かれている一冊です。
今までそんなこと考えたことなかったけれど、これはとても素敵なことだと思いました。大好きな本の登場人物たちが、自分のことを気にかけてくれているのならば、それほど素敵なことってないと思います。
そうしてまた、本を大切にしなきゃなあと思った1冊でもありました。一生そばに置いておける本は少ないけれど、一生そばに置いておけるような本が人生で見つかったらいいな・・・、などと思ってしまいます。そんな本って、本当に少ないでしょうしね。

この本のお話としては、児童書なのにアラフォーの司書さんが主役というのもほかの本と一線を画していて、そんなところも、子供だけでなく大人に読んで欲しい一冊です。話の内容も、大人の事情というかが大いに関わっていて、そんなところも、大人のための児童書といった感じでした。
最後の伏線回収も心温まるものがあり、本当に読んでよかったと思える一冊になりました。
登場人物たちもみんな愛おしい登場人物ばかりで、読んでいてそれこそ、桃さんの続きが読みたい! という気持ちになってしまいました。まあ、この1冊で綺麗に完結しているので続きは出ないのでしょうが、そんなふうに思わせてしまう作者様は本当にうまいですね。
とても素敵な本でした。おすすめ。

 

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Copyright c Enchanted by Books マユリの本棚 2冊目。。All Rights Reserved.
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