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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
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女性
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Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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(2014年読書感想11冊目)

原題 Knights of The Silver Dragon2 Riddle in Stone
リー・ソーズビー 著 安田均 監訳 柘植めぐみ 訳 池田宗隆 画

おすすめ度★★★★☆(やっぱりこのシリーズは面白いです!)


「剣がもらえるよう祈ってるよ。父さんがもっと気のきいた人なら、盾をくれるかもしれないな。自分で自分をけがさせるような鋭い刃物じゃなくて」(p10)


米国で大人気のファンタジー小説、RPGのD&D、グレイホークの世界観をベースとした
銀竜の騎士団」の第2冊目。
このシリーズは多数の作家さんが、それぞれに分担して書いていく話のようです。それぞれの作家さんの持ち味が出て、何重にも楽しめていいですね。

呪われた町、カーストン。街を護るための「銀竜の騎士団」となったケラックとモイラとドリスコルの三人。
カーストンの街はその日、過去の平和だった時代の栄光を思い出すための祭り、「プロミスの祭り」でにぎわっていた。しかし、衛兵たちの様子がおかしい。街は水面下で、何やら事件が起こっているようだ……、
という話かな。

過去の平和だった時代の栄光を思い起こす祭り……! 何というかなんていう後ろ向きな祭りなんだ! と思ってしまいました。でも、師匠から弟子に対して贈り物があるというのはとてもいい風習ですね。
そしてカーストンって、その名もずばりカース(呪い)っていう意味なんだ、とあとがきを読んで気づきました。

今回もとっても面白い小説でした! でも、大好きなグレイホークらしさがあまり感じられなかったのが残念。呪文の名前にD&Dらしさを感じる程度かな?

今回はドラゴンにメドゥーサに、何というかカーストンはいろいろな種族が沢山来るな! みたいな楽しみを満喫できました。RPGがもとになってるからか、すごくゲーム的な感覚で本が読めるので、ツボに入る人なら時間を忘れて読書できる本だと思います。
今回新しくケラックの使い魔になった、機械仕掛けのドラゴン、ロッキンヴァ―。ドラゴンが使い魔なんてなんて羨ましいんだろう! と思ってしまいました。ロッキー、好きです。
それにしてもこのシリーズは、ミステリアスファンタジー? っていうのかな? 毎回物語がミステリ風味になっていて、本当にドキドキします。

今回は、ドリスコルが格好良かったな。ちょっと臆病だけど、勇気を持っていて、ここぞというときに頼りになるなんて! もちろん、ケラックも魅力的だし、モイラはかわいいです。
そのうち兄弟のどちらかがモイラと恋仲になったりするのかな? そんな展開を見届けられない(翻訳があと1冊しか出ていない)というのが悲しいです。すごく面白い本だと思うのですが。
とにかく読みやすくて、ドキドキして、さらりと読める本です。この本を読むと、RPGをやりたくなるな。
翻訳が出ている分の後一冊も、楽しみに読みたいと思います。翻訳文読み終わったら、自分で続きの原書を購入して、読んでもいいのですけどね。
とにかく、すっかり夢中なシリーズです。


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(2014年読書感想6冊目)

原題 Birth of the Firebringer
メレディス・アン・ピアス 著 谷泰子 訳 高田美苗 挿絵

おすすめ度★★★☆☆(考えてた話とちょっと違かったかな)


ぼくには何の価値もないーーそんなのはずっと前からわかっていた。コーアに似つかわしくないし、王子のあととりと呼ばれるだけの価値もない。どうしてこんなにもぼくはみんなと違うのだろう?(p39)


今年は午年なので、何かユニコーンにちなんだ話を読もう。そう思って読書したのが、本作、「炎をもたらすもの」です。
幻獣を主役にしたファンタジー小説は珍しいなあと思っていて、いつか読んでみたいと思ったのですが、なかなか予想していたお話と違う雰囲気でした。
ユニコーン以外にも、ワイヴァ―ン、グリフィン、パンと様々な種族が出てきます。
作者は幻獣が好きなのだそうで、いうなればこの本は幻獣萌えの作者によって書かれた、ファンタジー小説です。

題名の炎をもたらすものっていうのも、暗喩とかではなくて本当に炎をもたらすものって意味っぽくて、それはそれで意外なんだけどなんだかなあという感じがしました。
ユニコーンを主役にした小説ですが、どちらかというとワイヴァ―ンのほうが存在感ありました。

それでも私はユニコーンが大好きなので、それなりに楽しめました。
でも、もう一歩欲しい感じかなあ。
印象に残っているのは主役のユニコーンの王子ジャンの真の名前がアルジャンで、闇の月という意味の名前の事でしょうか。格好いい! 第二巻の題名はそのものズバリ闇の月ですし、こちらも機を見て読みたいと思っています。
しかし、その2巻はまったく別の話になるような模様です。
人間が出てくるのかな?

ユニコーンは好きですが、このお話の主役がユニコーンである意味がそんなになかったと思うので、次巻以降に期待です。うん、ユニコーンであることに意味がない感じだったので、ただのユニコーン萌えの小説なのかなあという印象だったところがあり、ちょっと残念でした。
文章としては、特に色彩がきれいな表現が多い印象を受けました。
何より三部作の題名がよくて、いかにもファンタジーって感じがして好きです。
続きも読みたいと思います。

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(2014年読書感想2冊目)

原題 Knights of The Silver Dragon1 Secret of the Spiritkeeper
マット・フォーベック 著 安田均監訳 柘植めぐみ 訳 池田宗隆 画

おすすめ度★★★★★ (おもしろかった! D&Dらしい冒険小説。)


「さあ」ケラックは二人をふり返った。
「いよいよゼンドリックを助けるときが来た」(p272)


ファンタジーTRPGの元祖ともいうべき、D&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)をもとにした冒険小説。D&Dは様々な世界が派生されていますが、その中でもグレイホークという世界観の中で繰り広げられる物語です。

母親を亡くしたケラックとドリスコルの兄弟、父が罪人である少女モイラは、ケラックの師匠である魔法使いゼンドリックを助けるために、恐るべき地下遺跡へと冒険を余儀なくされます。

とにかく面白くて一気読みしました! D&Dは大好きだし、その中でもグレイホークは一番思い入れのある世界観です。聖カスバートのカッジェル(棍棒)という単語が出てくるたびに、燃えるものがありました。
物語も登場人物も王道ですが、とにかく面白いです。
文字も大きくて振り仮名も沢山の親切設計。子供たちがこういう本を読んでわくわくしてほしいなあと思える本です。
なにより、D&D小説らしい独特の泥臭さがあるのがいいです! この雰囲気がすごくよく出ているので、とっても面白かったです。

聡明で度胸のあるケラック、ちょっと怖がりだけど心優しいドリスコル、しっかり者のモイラ、この三人の子供たちが力をあわせて、様々な困難に立ち向かっていく様に、読む手が止まりません。非常に読みやすかったです。

私はケラックが好き! とにかく頭が良くて、落ち着いていて格好いい! ドリスコルも憎めないキャラクターだし、モイラはなかなか肝が据わっていて格好いいです。

RPG小説が好きな私は、すっかり本シリーズの虜です。本国では20冊近い本が出てるとのことですが、日本では三冊のみしか翻訳されていない様なのが残念。
王道だけど面白くて、夢中になってすぐ読めました。ケラックがまじめ腐った顔して方向音痴というギャップがちょっとほほえましく、一番印象に残ったシーンでした。
しかしゼンドリックって、そういう地名がエベロンの世界にもあったような……。単なる偶然かな??

とにかく、翻訳されている残り二冊を、じっくりと楽しんで読みたいです。
ゲームをやっているような感覚で読めるので、ゲームが好きな方にお勧めの一冊。
本の造りもなかなか読みやすくて好みでした。

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竜の王女シマー (ハリネズミの本箱)
竜の王女シマー (ハリネズミの本箱)
  • 発売元: 早川書房
  • 発売日: 2003/04/15





(2013年読書感想80冊目)

原題 Dragon of the Lost Sea
ローレンス・イェップ 著 三辺律子 訳 増田幹生 挿絵

おすすめ度★★★☆☆ (3・5くらい。なかなか良質なファンタジーです。)


「でも、猛獣使いとたたかったときだって、塩におおわれた海底に落ちたときだって、勝ち目はあったかい?」ソーンは一歩もゆずらずに言った。「自分だけはかしこいと思ってるんなら、大まちがいだ」(p153)


中国系アメリカ人の作家、ローレンス・イェップの四部作、竜の王女シマ―の第一作目。
といっても日本では、このシリーズの刊行はこの1冊のみとなっていて、ちょっと残念です。なかなか良質なファンタジー小説なんだけどなあ。
ある日、宿屋の下働きの少年ソーンは、人間に身をやつしていた竜の王女シマ―を助けます。
シマ―は故郷の海を取り戻すため、魔女であるシベットを追っていたところ。
ソーンはシマ―に同行することを申し出ますが、二人は道中、喧嘩ばかりしていて……??

というようなお話かな。

面白かったです。短さの割に描写が丁寧で、読みごたえがありました。
また、シマ―の誇り高さと、ソーンの忠義っぷりがよかったです。
この二人が、喧嘩しながら徐々に友情を深めあっていく様が、ユーモアと感動を覚えることができ、とってもいいです。

振り仮名も多い新設設計なので、小学校中学年くらいから読めると思います。こういう本が、子供のファンタジー好きの萌芽になっていくといいなあと思える良書です。
だから本当に惜しいのは、続編の刊行が止まっていることですね。
ユニコーンに触れられたソーンの秘密、あるいは出生など、明かされていないことが多くてすごく気になってしまいます。
アメリカでは一応完結済みらしいですが、自分で原書買ってまで読みたいとは思えず……。いい本なんですけどね。

しかし、ハヤカワが児童向けのファンタジーを刊行していたとは知りませんでした。これから、ちょっと読んでみようかな?
ドラゴンのシマ―が誇り高くかわいいので、ドラゴン好きの方、東洋系ファンタジーが好きな方におすすめです。

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神の名はボブ
神の名はボブ
  • 発売元: 東京創元社
  • 発売日: 2013/11/20





(2013年読書感想78冊目)

メグ・ローゾフ 著  今泉敦子 訳 ワカマツカオリ 表紙絵

おすすめ度★★★★☆ (とにかく訳が秀逸! 面白かったです。)


「あなたはくずよ。なんの価値もない、くずそのものよ」(p212)


もしもこの地球の神が、わがままで怠け者で、自分勝手で、女の子とHすることしか考えていないティーンエージャーの男の子だったら!? もしその神様が、女の子に恋をしたら!?
この本、「神の名はボブ」は、まさしくそういうお話です。
地球に生活していて、理不尽なことばかり起こるこの世界の状況を、作者のメグ・ローゾフはこのような発想で説明づけています。

この本、おもしろかったです! 何よりも本当に訳が秀逸。邦訳ものにありがちなちょっと硬い訳ではなく、本当に今どきのティーンエージャーが使うような言葉で翻訳されているので、違和感なく読むことができます。

この世の神、ボブは本当にどうしようもない奴だけど、ある意味ですごく純粋で、憎めないのですよね。
何より、表紙絵のボブとルーシー、かわいすぎませんか!? もうこの表紙だけで、この本は素敵だなと思いますが、訳や読みやすい短い章立てなど、本当にYA世代の子に対して、親切な設定の良書になっていると思います。
ミスターBみたいな苦労性の真面目なキャラは人気ありそうだけど、私は断然ボブが好きだなあ。本当にすごくティーンらしいと思います。
それにしてもルーシーはちょっとかわいそうだったかも。ルークとうまくいってくれますように。
文章もきれいな印象で、とにかく本当によくできた本という印象でした。

そしてタイトル。原題のThere is No Dogというのは、犬がいないのではなく、逆から読んで神はいない、が正しいのですね。
宗教や戦争などの難しい問題に取り組み、なかなか奥の深い一冊でもあります。
面白かったです。ところどころくすっと笑える感じでした。
こういう本をYA世代にもっと読んでほしいな。

この本、ファンタジー小説に分類していいのか悩みましたが、たぶんアーバン・ファンタジーってやつだと思います。

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