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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
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女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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イスカンダルと伝説の庭園
イスカンダルと伝説の庭園
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 1999/12


(2012年感想97冊目)


ジョアン・マヌエル・ジズベルト 著 宇野和美 訳  
おすすめ度★★★☆☆(影がさしながらも、美しい物語です。)

「(中略)詩は、美しいだけでなく、真実の光も宿すものだからな。命をかけて、真実を求めようじゃないか」(p138)


イスカンダルに関する本を探していた時に目にした本。
この本に出てくるイスカンダルは架空の建築士でしたが、それでも彼が作り出す庭園にうっとりしながら読みました。
アルイクシール王は、建築士イスカンダルに、この世の美を極めた庭園を作るように依頼します。しかし、庭園が完成したとき、アルイクシール王はイスカンダルを……。
というようなお話です。(全然わからないかもしれないですが……)

美しい庭園の描写、美しい詩に彩られた文章、叙情性にあふれる描写の数々……。全体的に、影がさしながらもとても美しい物語で、特にイスカンダルが作り出した庭園の描写は秀逸です。うっとりする。
物語の展開も二転三転して、薄い本なのですが、後半は一気にページをめくってしまいました。面白かったです。
しかし、創造者の最も大事なものはやっぱり自由なのだなあと思った次第です。登場人物は皆、何かを生み出すことに執念を燃やす人ばかりというのも、印象的でした。
自由を奪われながらも、創造し続けたイスカンダルの執念というかエネルギーというかは、すべての創造者に共通する部分だと思います。やっぱり創造者は、生み出さなければならないのですよね。
独創性とかはあまりない、どちらかというと安定感のある物語で、非常にクラシックな感じのお話で私は好感です。もし図書館などで見かけたら、手にとってみるといい一冊かもしれません。

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(2012年感想88冊目)

村山早紀 著 佐竹美保 挿画
おすすめ度★★★☆☆(面白かったけど、ちょっと児童書過ぎたかしら。)

まっとうなやつらじゃないって、人によってはいうけれど、わたしはーー人間に生まれたからには、そういう物語的はでな生き方をつらぬいてみていいんじゃないかって思う。(p52) 

村山早紀さんの、魔法少女マリリンの1冊目。近くの図書館に2冊目から置いてあって、題名とかが気になったので取り寄せて読みました。
マリリンは魔法使いの女の子。お母さんは商売人だけど、マリリンの夢は跡を継がずに冒険者になること。
おばさんのいる都に夏休みに遊びにいったマリリンは、そこで冒険者として冒険しようと、、ギルドに依頼を受けに行って……。

非常に村山さんらしいファンタジーの1冊。吟遊詩人が出てきて、冒険者が活躍するテレビゲーム的な世界観。一癖も二癖もあるキャラクターたち。
面白かったのですが、各所各所の展開が児童書らしくあっさりしていて、ちょっと児童書過ぎたかなあという気が拭えませんでした。
でも、安定の村山さんの世界観なので、彼女の物語が好きな人は読んでもいい一冊だと思います。
純ファンタジーっぽい世界観なのに、ウニ教とかウニャニャ様とか出てくるのは、どうにも違和感が拭えませんでしたが。

でも、マリリンを見守る大人たちの視線は暖かく、所々のセリフも含蓄に富んでいて印象が深いです。
何より、冒険者という職種の人間たちが、まっすぐ描かれているのもいいですね。私もRPG大好きなので、そうそう、冒険者はこうじゃなくっちゃね、なんて思いながら読んでいました。特に、最初の文章がとてもいいです。
全部で四冊。気が向いたら読んでみたいと思います。

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(2012年感想81冊目)

村山早紀 著 朝倉めぐみ 絵
おすすめ度★★★★☆(4・5くらい。不思議で、心温まる物語たちが収められています。)


「七つの海のかなたから、今日もいろいろもってきましたよ、マスター」
自動ピアノはちょうど、『シェエラザード』を奏でていました。(p31)


風早市を舞台にしたちょっと不思議な短編集。作者の書くお話はこの風早市を舞台にしたものが多いらしいのですが、今回が初めて読みました。
曽祖父の代から続く、カフェかもめ亭の女マスターである広海のところには、いろいろなお客さんがやってきて、信じられないようなちょっと不思議な話をしてくれるのです……、

収録作は、「砂漠の花」「万華鏡の庭」「銀の鏡」「水仙姫」「グリーン先生の魔法」「ねこしまさんのお話」「かもめ亭奇談」の七篇。
文庫本ヴァージョンだともう一篇追加収録されているようです。

どの話も、村山さんらしい素敵な、ちょっと不思議なお話で、魔法で満ち満ちています。胸があったかくなるような、ちょっと涙が出ちゃうような、そんなお話たちです。

私の好きなお話は、「万華鏡の庭」と「ねこしまさんのお話」かな。「水仙姫」もよかった。
どの話も甲乙つけがたいくらい素敵でした。

ただ、「銀の鏡」と「ねこしまさんのお話」は、似たようなお話だなあと思ったら、どうやらこれは作者様の人生が特に反映されたお話であるようです。
この2篇以外にも、語り手となる人たちは、ちょっと立場の弱かったり、ハンデを抱えてたりする人が多く、そう言った人たちに向けて書かれた、癒しの物語なんだろうなあと思いながら読んでいました。

それにしても、カフェかもめ亭はとっても素敵なお店ですね。こんなカフェがあったら、通いつめたいです。
風早市を舞台にした作品はほかにもまだまだあるようなので、いつかまた読んでみたいなあと思いました。
村山さんの作品の中では、ちょっと大人向けの作品かと思いますが、とってもおすすめの一冊です。癒されたい時などにぜひ。



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ようこそ、古城ホテルへ(3) 昼下がりの戦争 (つばさ文庫)
ようこそ、古城ホテルへ(3) 昼下がりの戦争 (つばさ文庫)
  • 発売元: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2012/06/15




(2012年感想77冊目)

紅玉いづき 著  村松加奈子 絵
おすすめ度★★★☆☆(3・5くらい。あっさり読めますがあっさりすぎるかなあ。)


けれどいつかは、君が女主人となったホテルに泊まってみたいね。
君のことだから、きっと上手くやっているだろうけど。(p11)



紅玉いづきさんの、ようこそ、古城ホテルへの第三巻。
今回は好きなキャラクター、美貌の軍人、ジゼットが主役のお話です。

何はともあれ、とにかくあっという間に読むことができた一冊でした。面白かった! けれどちょっとあっさりしすぎかな? というのが感想です。
児童書レーベルなのに、今回のテーマが戦争というのもびっくり。そのテーマの割にちょっと軽すぎたのは結構残念です。
いつも思うのですが、児童書レーベルじゃないレーベルで、もっと深く描いて欲しいなあと思います。でも、児童書レーベルだからこそいいのかもしれませんが。

そして今回も、われらが女主人たちは、安定感抜群。読んでいて安心できるような、安心しすぎてつまらないような……、そんな贅沢な気分になってしまいます。
とにかく、エランの再登場は嬉しかったですね。できれば再々登場もして欲しいです。
再登場希望キャラといえば、今回出てきた女装男子のランゼリオにも出てきて欲しいです。いいキャラでした。

あと、今回はピィがピィピィ泣いてなかったのがよかった。ピィもいいやつじゃないですか。
巻を重ねるにつれて、登場人物にもどんどん愛着が湧いていきますね。特に大好きというわけではないシリーズなのですが、まだまだ続いて欲しいです。
次巻はリ・ルゥの話の予定だということ。ますます重たい話になりそうですが、楽しみにしたいと思います。

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僕とおじいちゃんと魔法の塔(1) (角川文庫)
僕とおじいちゃんと魔法の塔(1) (角川文庫)
  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 価格: ¥ 460
  • 発売日: 2010/01/23

(2012年感想72冊目)
香月日輪 著    
おすすめ度★★★★☆(妖怪アパートの姉妹作的な物語)
 
未知の世界への扉が開いた。
子どもには、その扉をいとも簡単に開けてしまう力がある。扉の向こうに足を踏み出す勇気がある。目の前のものを、子どもらしい純粋さで受け入れる心の広さ、器の大きさがあるのだ。

「妖怪アパートの幽雅な日常」シリーズの香月日輪さんの別シリーズ。
陣内龍神(じんないたつみ)は家族の日常になかなか溶け込めない小学校6年生の男の子。そんなある日龍神は父方のおじいちゃんが暮らしていたという塔の中でおじいちゃんの幽霊と出会い!? 龍神とおじいちゃんの生活が始まる……!

といったようなお話。
 
正直な感想を言うと、これは妖怪アパートとあまり変わり映えのしないお話だな、と感じました、なので、妖怪アパートの好きな人なら、楽しめるはず。それにこの本から手に取った方でも、素直に楽しむことのできる1冊だと感じました。
でもわたしは……正直、もうちょっと別のお話が読みたかったかなあという印象を抱きました。

すごく読みやすいし面白いしおすすめなのですが、新しいお話を読んでるわくわく感があまりないというか……。そういうところは、非常に残念です。
でも、家族というところにスポットのあたっている展開は、なかなかいいなあと感じました。一巻では龍神においてけぼりを食らっていた弟の和人や晶子なんかも、これからどんどん成長の物語がありそうで、今から楽しみです。

続く2巻ではいきなり龍神や信久が高校生になって登場ということで、どんな風に成長しているのか、非常に楽しみです。でも、さらに妖怪アパートとかぶらないか、という点はちょっと心配。
いろいろ思うところはあるのですが、2巻までは読んでみようと思います。 妖怪アパートがお好きな方にはおすすめです。
しかし、題名に反してファンタジーではなく、現代家族物なので、題名が気になっている人はご注意を。

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