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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
性別:
女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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ほうらいの海翡翠  西原無量のレリック・ファイル
ほうらいの海翡翠 西原無量のレリック・ファイル
  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/12/23



(2012年感想107冊目)


桑原水菜 著  睦月ムンク 表紙絵
おすすめ度★★★☆☆(3・5くらい。最近の桑原さんらしさの詰まった一冊。)


「“大切なものが土の中で待ってる”んじゃないのか?」(p145)


思い入れのある作家の一人、桑原水菜さんの作品です。
桑原作品を読むのはシュバルツヘルツ以来となります。
読んだ感想は一言で言うと、「最近の桑原さんらしさが詰まっている1冊」と言ったところでしょうか。
遺跡発掘という題材の選び方から、話の運び方、登場人物の関係性まで、「炎の蜃気楼」のような濃厚なものではないかもしれないけれど、最近の桑原さんらしい書き方をしていて、悪くはないと思いました。なんというか、「シュバルツヘルツ」が好きだった人向けの作品かなあと思いました。きっと桑原さんは、今はこういうお話が書きたいのでしょうね。読んでいて、昔はすごく好きな作家さんだっただけに、すごく懐かしい気持ちがありました。
今はもう昔のような情熱をもって読むことができない作家さんかなあとは(悲しいけれど)思ってしまうのですが、それでも折りに触れて手にとってしまう作家さんなんだろうなあとは思います。

遺跡発掘とか、鉱石のこととかはいまいちわからないのですが、桑原さんらしい勢いのある話運びに圧倒されて、読み進めることができました。
これは無量と忍の、友情物語なのだなあと思います。でも私は、自分でも意外なことに萌絵が好きですね。桑原さんの書く元気で強い女子、嫌いじゃないのです。

お話としても、サスペンス的な要素があって、新しいかなあと思いました。人は死ぬけど、ミステリではないよね。でも一般書として出るような話かなあという気もします。やっぱり、桑原さんはラノベレーベルで活躍して欲しい作家ですね。

ちなみにタイトルにもなってる主人公の名前は、サイバラムリョウと読みます。ずっとにしはらだと思っていました。
続編のありそうな終わり方をしていましたが、とりあえず無量と萌絵の関係は、現状維持が一番好きです。
うーん、楽しめたけれど、なんというかいろいろあっさりな感じの作品でした。

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ワーキング・ホリデー
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  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,550
  • 発売日: 2007/06


(2012年感想55冊目)

坂木司 著
おすすめ度★★★★★(自信をもっておすすめの1冊です)

突然だけど、初対面の子供に親だって言われたら、あんたはどうする?

目の前に子供が立っている。どう見ても小学生で、ついでに男。さらに言わせてもらうとここはホストクラブで、俺はその仕事中。(p8)




覆面作家、坂木司さんの得意とする、お仕事系日常もの。坂木さんはミステリ作家なので、これもミステリかな? と思ったらミステリ要素はあまり(ほとんど?)なかったです。そこはちょっと残念かな。


あらすじは、ホスト業をしている主人公、沖田大和のところに、息子だと名乗る小学生、神保進がやってくる。
進は夏休みの間だけ、大和の家に住むという。
そうして、仕事で不祥事を起こした大和は、宅急便ドライバーとして働くことに。どうなる大和の夏休み!?

というようなお話。

これはおもしろかったです! 温かくて、ほんわかして、少し泣ける。まさしく坂木さんが得意としているような、安心の1冊ですね。読みやすいので、一日もあれば読めてしまいますし。
なにより、大和と進君の二人のやり取りはもちろんだけど、二人を取り巻く環境も素晴らしい。オカマのホストオーナー、ジャスミン。王道ホストの雪夜。上客のナナ。宅急便会社で働く同僚たち。
こんな人たちに囲まれて仕事したいなあと、坂木さんの作品を読むといつも思います。


それに、この本を読むと宅急便業に関する見方も変わってくること間違いなし。宅急便屋さんに、感謝したくなってしまいます。

また、進君が本当によくできた息子なのも涙を誘います。
次回作ももう出ていて、その舞台は冬休み。この一家に何か進展があるのかなあ、などと、とても楽しみです。
そのまま2時間ドラマにもなりそうな、完成度の高い一冊です。

本当に誰にでもおすすめできる、そんな1冊です。
興味のある方は、ぜひ手に取ってみてくださいね。

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KAGEROU
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  • 発売元: ポプラ社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2010/12/15

齋藤智裕 著
お勧め度★★★☆☆(興味のある人はどうぞ。思った以上に悪くはなかったです)

耳を澄まし、ジッと心臓の音に聞き入るキョウヤの目からひとすじの涙がこぼれた。アカネが不思議そうに首を傾げた。
「先生……どうして泣いてるの?」

いまさら言うまでもない話題の本ですね。こういう本やベストセラーはめったに読まないのですが、母が知り合いから借りてきたのを機に読んでみました。
amazonをはじめいろいろなところでぼろくそに言われているようですが、私はそう言ったレビューは一切読んでいません……。

そんな中読んだ率直な感想は、「思った以上に悪くなかった」です。
正直、文字は大きいし、ページもそんなに厚くありません。
本の体裁でいえばそこらへんの児童書とかヤングアダルトの本と変わらないと思います。

内容も、まさにヤングアダルトっぽい軽さでさくっと読めます。

経済的な理由を苦に思い自殺しようとしていた40歳のヤスオは、まさにその瞬間、一人の男に自殺を止められる。
キョウヤと名乗った男は「自殺するなら、その体を提供しませんか? もちろんタダではありません」
その言葉に、ヤスオはうなずいて……。

という話です。

話の題材はなかなか面白いと思います。
ちょっと設定がファンタジーな突拍子もないところもありますが、まあまあ許せるところだと私は思いました。
ヤスオはちょっと40歳にしては軽すぎるという印象もありますが、実際私の知り合いの40歳もあんな感じだしなー、と思うと何とも……。

正直、あと何冊か書き込んでいけばいいものができるのではないかと思います。
文章に~のように、という文章が多用される印象もありますが、たとえ方がなかなか面白い印象でした。現代ものならではですねー。普段ファンタジーばっかり読むので新鮮でした。

でも正直、買ってまで読みたいかというと微妙かな……。
でも話題性もあるし、そこまで悪い本ではないので、気になる人は手にとって見てもいいのではないかと思いました。

斎藤さんの今後の活動も含めて、私は期待したいと思っています。

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クール・ムーンライト―月の輝く庭で (あかね・ブックライブラリー)
クール・ムーンライト―月の輝く庭で (あかね・ブックライブラリー)
  • 発売元: あかね書房
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2005/03
原題 a cool moonlight
アンジェラ・ジョンソン 著 代田亜香子 訳 横田美晴 絵
お勧め度★★★☆☆(3・5位。興味のある方はぜひ)

色素性乾皮症の8歳の女の子ライラについて書かれたお話。病気のためにお日様に当たれないライラは、太陽に憧れる。しかし、日常生活の中であることに気付いていく…。というお話。

色素性乾皮症というテーマと、幻想的な表紙が気になって手に取った一冊。
病気の女の子が主役のお話ですが、そこにあるのは暗さや絶望ではなく、健康的な人と同じような日常であり、優しさです。
病気というと、それに向かい合う人はどうしても身構えてしまいがちですが、本人からすれば、病気は個性であるのだろうなとか、そんな当たり前のことだけど気付きづらいことに気づかせてくれる一冊です。
ライラを取り巻く人々は、それぞれがライラに対して違う優しさを見せて、それでも彼女を、きちんとした一つの個性として扱っています。
そうしてそんなライラも、日々の中で「自分はこのままでもいいのだ。太陽に焦がれる必要はないのだ」という事に気づいていきます。

ただそれだけのちょっと短いお話なのですが、不思議と優しい気分になれる話だと思います。
興味のある方はぜひ読んでみてください。改めて何かに気づける一冊だと思います。

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トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)
トーマの心臓 Lost heart for Thoma (ダヴィンチブックス)
  • 発売元: メディアファクトリー
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2009/07/29

森博嗣 著 萩尾望都 原作 絵
お勧め度★★★★☆(とても透明で美しい物語です)

萩尾望都さんの代表作を森博嗣さんがノヴェライズ。
森さんは萩尾さんの大ファンなので、渾身の作品だったのでは、と思います。

いろいろなところで言われていますが、純粋なノヴェライズではありません。
主人公はトーマやユーリと言った原作の名前で通っていますが、それは大学の教授がつけたあだ名で、全員日本人です。
唯一オスカーは本当にオスカーで、物語はこのオスカー目線から語られます。
私も最初この設定を聞いた時、すごくがっかりして絶望しましたが、実際読んでみるとそこにはちゃんと「トーマの心臓」があった、という印象です。

話の筋はおおむね原作と一緒です。読んでいると原作ファンには嬉しいところがちゃんとおさえられているのでは?
でもオスカー目線なので、ユーリやエーリクに起こった事柄というのは、あまり詳しく描写されないので、二人のファンには物足りないかも。
逆に森さんはオスカーが好きなんだろうなぁという印象で、まさに森さんの手によるオスカー本。
彼の目線を通して語られるユーリやエーリクが、本当に透明な美しさを持っていて、ああ、トーマの心臓だなぁ、と思いました。

それでも原作ファンには物足りないかも。でも読む価値はあるのではと思います。
森博嗣ファンにはお勧め。
両方のファンにもやっぱりお勧めです。

気になるのなら読んでみるのがいいのではないでしょうか??

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