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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
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女性
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Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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ビロードのうさぎ
ビロードのうさぎ
  • 発売元: ブロンズ新社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2007/04

(2012年感想49冊目)

原題 The Velveteen Rabbit
マージェリィ・W. ビアンコ 著 酒井駒子 絵 抄訳
おすすめ度★★★★★(宝物のような1冊。

「ぼく いままでも ほんとうの うさぎだったよ」
「ええ ぼうやにとっては そうでしたよ。 ほんとうに あなたを あいしていましたから(後略)(P32)


ビアンコが書いた世界中で愛される物語を、酒井駒子さんが絵本にしたもの。
友人に勧められてからずっと気になっていたものを、図書館で借りて読みました。 
もう五年も前の本なのに、図書館で多少待たされるような、そんな大人気の絵本です。

それも納得の、素晴らしい絵本でした! 文章、翻訳の雰囲気。そうして酒井さんの絵が、この本を素晴らしいものにしています。
特にウサギ好きの私にはたまらない内容でした。
最後の、余韻のある終わり方も素晴らしいですし、何より絵本らしいファンタジックな展開に、胸がしまります。

お話自体は、ビロードでできた、一度は忘れ去られたウサギのおもちゃと、その持ち主である坊やの短いお話なのですが、物語全体に何とも言えない希望と切なさの混ざったような雰囲気があり、とても魅力的です。
酒井さんの絵も素晴らしく、絵も大きいので、絵本としてはとても素晴らしい1冊となっていると思います。
図書館で借りたけど、自分用にも持っていたいくらいです。
とってもおすすめの1冊です。

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母親 (あなたの知らないアンデルセン)
母親 (あなたの知らないアンデルセン)
  • 発売元: 評論社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2005/03

原題 Historien om en Moder
ハンス・クリスチャン・アンデルセン 作 長島要一 訳 ジョン・シェリー 絵
お勧め度★★★★☆(4・5くらい。アンデルセン童話の中でもシビアな2編が堪能できます)

「この子、手元においとけるかしら。あんた、どう思う?」と母親が言いました。「まさか神さまがあたしの手から取ってったりしないでしょうね?」
すろと年寄りは、それは実は死神だったのですが、そうだともそうでないとも取れるあいまいなうなずき方をしてみせました。 (p7)

友人から譲り受けた絵本(ありがとう!)
アンデルセン童話の中でも、そこまで有名ではない「母親」と「モミの木」の二編を収録した絵本です。
表紙の死神さんが忍者に見えたのは秘密です。うん、読んでみたら確かに描写どおりだった!

この話はどちらも初めて読むお話だったのですが、なかなか(かなり?)シビアなお話でびっくりしました。とくに「母親」はつらい。
まさしく冬の寒さのような、身を切る厳しさが待っていて、人生とはかくも残酷で、理不尽なものなんだなあと思わされます。まあ、そのかくも理不尽で残酷な人生を描写するのが、童話という物のもつ使命というか、テーマなのかな、と思うわけなので、この「母親」の話はある意味童話の真骨頂なのかもしれません。

「モミの木」は、これまたいかにも童話らしい物語でした。つまりオーソドックスで、展開がわかりやすいという意味でしたが、なかなかお気に入りの話です。
あえてモミの木をテーマにするところが、なんとも外国人作家らしいよなあ、と感心したり。
無残に踏みにじられていくモミの木の、最後に残った頂上の星の輝きが、なんとも哀しく、モミの木の栄光と、狭い世界を象徴しているようでした。

しかし、やはりアンデルセン童話は好きだなあ。デンマークという北欧の国で生まれた話だけに、ところどころに感じる厳しさと寒さ、そうしてそのなかに輝く哀愁的な美しさには、胸を打たれるものを感じます。

絵本ですが、絵もなかなかいい感じです。すぐ読めるので、何か絵本が読みたくなった時などには、お勧めの1冊です。

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おはよう ぼくだよ (えほんのぼうけん35)
おはよう ぼくだよ (えほんのぼうけん35)
  • 発売元: 岩崎書店
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2011/12/13

益田ミリ 作 平澤一平 絵
お勧め度★★★★☆(自分自身に迷える人に)

おおきな みみと りっぱな はり
こぐまは げんきに あるきます。
「おおきくなったら、 なにに なろう?」(p11)

岩崎書店さんから献本をいただきました。
献本とかあたるの初めてだから嬉しかったです。ありがとうございます!

お父さんとお母さん大好きなこぐまが、大きくなったら何になろうかな? と悩んでいます。
そうしていると、さまざまな動物が、あれがあればかっこういいんじゃないかこれがあればかっこういいんじゃないかと話しかけます。
こぐまはそれを試してみますが、ある時笑われてしまいます。
こぐまの、自分が大好きになるお話です。

とっても素敵な本だと思います。ただ、自分が大好きに、、自分に自信がもてるようになる1冊というのは、テーマ的に子供というよりはヤング・アダルト向け? とか思ってしまいました。成人を過ぎたわたしですら感じるところのある1冊となっていますから、幅広い読者の共感を得れるテーマを扱ったお話だと思います。ちょっと難しいかもしれないけど、もちろん子供にもおすすめの1冊。

おはよう、ぼくだよ というタイトルから連想していた話とは全然違うお話で、なかなかに深かったです。読む前と読んだ後とでは、この言葉に対する印象が変わっていました。そんな1冊です。
絵も、ぬくもりがあってかわいらしいものです。

保育園や幼稚園などの、集団の中で生活しているお子様に読んであげる本として、大変おすすめの1冊です。是非読んでみて下さい。

素敵な絵本をありがとうございました!

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星月夜の夢がたり
星月夜の夢がたり
  • 発売元: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/05

光原百合 著 鯰江光二 絵
お勧め度★★★★☆(4・5くらい。とにかく優しくて少し切ない物語たちです)

僕も彼女も祈っている。
どうかこの世のすべての寄る辺ない魂が、遥か彼方、星の生まれるところへの道を見いだせますように。(158p)


光原百合さんの、童話のような短編集。大人のための絵本って感じでしょうか。
どの話も数ページのうちに終わる短い話ばかりなので、とても読みやすかったです。
光原さんの「銀の犬」がとてもよかったので、表紙の雰囲気が似ていたこの本も期待して手に取ったのですが、これがすごくよかったです!

32編の短編たちは、現代ものだったり、時代物だったり、ギリシャ神話の世界だったり、どことはわからない世界で語られる物語だったり……。
しかし場所や時代を超えて、どの話もちょっと不思議でちょっと切なく、でも不思議とふわりとしたあたたかい気持ちになれるお話です。ほんの数枚の物語の中に、光原さんのエッセンスのようなものが存分に詰まっている、素敵な短編集です。

絵も素敵。この色彩に満ちたあたたかい挿絵たちが、この物語たちをいっそう素敵にしていると思います。
私は、光原さんの書いた恋物語に弱いのだなあと、実感してしまいました。もう、ちょっと切ない恋物語を書かせたら、舞台は東西問わず、本当に素敵な物語を描く作家さんです。

他の作品も読んでみたくなりました。
私が読んでるのは単行本だけど、光原さんの作品は文庫でそろえて、本棚に入れておきたくなるような、そんな素敵な作品たちです。

とっても素敵なお話ばかりなのですが、お話が一つ一つとても短いので、オリジナリティを感じるのに時間がかかってしまいました。スルメ本のような気がする。
それでも、お勧めの一冊です。
とにかくきれいです。

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竜の子ラッキーと音楽師 (大型絵本)
竜の子ラッキーと音楽師 (大型絵本)
  • 発売元: 岩波書店
  • 価格: ¥ 1,953
  • 発売日: 1994/11/07

原題 The Minstrel and the Dragon Pup
ローズマリー・サトクリフ 著 エマ・チチェスター=クラーク 絵 猪熊葉子 訳
お勧め度★★★★☆(4・5位。とにかく心温まる絵と物語が素敵)

竜の子は母さんをちっともこいしがりませんでした。なぜなら、音楽師がいたからです。やがて音楽師の歌はすらすら生まれるようになりました。なぜなら、愛するものができたからです。

ローズマリー・サトクリフの最晩年の絵本。サトクリフの死後に出版されたものですね。
今年が辰年だからか、図書館の特集コーナーに置いてありました。サトクリフ自体は個人的にちょっと苦手意識のあった作家さんなのですが、タイトルとイラストに惹かれて借りてきました。

ちょっとした事故から卵の時に母親と離れ離れになった竜の子は旅の音楽師に拾われ、ラッキーと名付けられて共に旅に出る事に。
しかし滞在していたとある町で、悪い人間にラッキーをさらわれてしまいます。
音楽師とラッキーは無事に再会できるのでしょうか??

というようなお話です。

サトクリフの書く小説はあまり温かみが感じられないというような印象があって(あくまで印象ですよ)あまり手に取らなかったのですが、この本にはなにより、音楽師と竜の子ラッキーの絆と愛情の温かみがありました。
なによりイラストがいいですね。それにドラゴンと音楽師という組み合わせも、本当に大好きな組み合わせです。

それにこの話に出てくるドラゴンは、全然怖くないです。サイズも小さいですし、描かれるドラゴン像からしてほのぼのするのがとても和んでしまいました。サトクリフのあたたかいまなざしを感じます。
ラッキーと音楽師の関係、愛するものがいる事の素晴らしさは、本当に素直に胸に訴えかけます。
この本はそう言った大切なことを教えてくれる絵本だと思います。

本当に何より、お話の雰囲気に絵の雰囲気がぴったりあっていて、いいなあと思います。
ラッキーと音楽師が無事に再会できるかどうかは、是非ご自分で確かめてみてくださいね。

全体的な雰囲気がなかなか、好きな一冊です。

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