(2012年感想88冊目)
村山早紀 著 佐竹美保 挿画
おすすめ度★★★☆☆(面白かったけど、ちょっと児童書過ぎたかしら。)
まっとうなやつらじゃないって、人によってはいうけれど、わたしはーー人間に生まれたからには、そういう物語的はでな生き方をつらぬいてみていいんじゃないかって思う。(p52) 村山早紀さんの、魔法少女マリリンの1冊目。近くの図書館に2冊目から置いてあって、題名とかが気になったので取り寄せて読みました。
マリリンは魔法使いの女の子。お母さんは商売人だけど、マリリンの夢は跡を継がずに冒険者になること。
おばさんのいる都に夏休みに遊びにいったマリリンは、そこで冒険者として冒険しようと、、ギルドに依頼を受けに行って……。
非常に村山さんらしいファンタジーの1冊。吟遊詩人が出てきて、冒険者が活躍するテレビゲーム的な世界観。一癖も二癖もあるキャラクターたち。
面白かったのですが、各所各所の展開が児童書らしくあっさりしていて、ちょっと児童書過ぎたかなあという気が拭えませんでした。
でも、安定の村山さんの世界観なので、彼女の物語が好きな人は読んでもいい一冊だと思います。
純ファンタジーっぽい世界観なのに、ウニ教とかウニャニャ様とか出てくるのは、どうにも違和感が拭えませんでしたが。
でも、マリリンを見守る大人たちの視線は暖かく、所々のセリフも含蓄に富んでいて印象が深いです。
何より、冒険者という職種の人間たちが、まっすぐ描かれているのもいいですね。私もRPG大好きなので、そうそう、冒険者はこうじゃなくっちゃね、なんて思いながら読んでいました。特に、最初の文章がとてもいいです。
全部で四冊。気が向いたら読んでみたいと思います。
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