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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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HN:
マユリ
性別:
女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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ほっと文庫 三毛猫はジャスミンの香りがお好き
ほっと文庫 三毛猫はジャスミンの香りがお好き
  • 発売元: バンダイ
  • 発売日: 2011/08

赤川次郎 著(ジャスミンの香りの入浴剤付き)
お勧め度★★★★★(ほっと一息できる、至福の時間でしたー)

あかねはただ呆気に取られているばかりだった。なぜといって──貝谷茂について来ている男たちはどう見ても普通でない──ギャングにしか見えなかったからだ。

ほっと文庫という、人気作家による短編と、その短編に出てくる香りにちなんだ入浴剤がセットになったシリーズの、赤川次郎さんのものです。一部書店の他、イトーヨーカドーやドラッグストアで取り扱っています。

実は赤川さんは初作家。でも、ほっと文庫は気になっていたし、タイトルは面白そうだし、ずっと気になっていた作家さんだし、三毛猫ホームズは今度ドラマ化するみたいだし、入門編にはいいかなと思い購入してみました。

そして、これは面白い! というか、スタンダートな面白さと、抜群の読みやすさがあって、なんとも心地よいです。これはどんな人だって彼の名前くらいは知っているわけですね。
この本を読んでからジャスミンの入浴剤の入ったお風呂でのんびりしたのですが、ジャスミン茶が飲みたくなりました。

お話としては、短編というより、長編でも行けそうな感じのお話。でも、最後の展開が意外で、まさしくほっとできるところが、ほっと文庫だなあと思いました。ちゃんと三毛猫シリーズなのも嬉しい限りです。
1冊400円くらいなので、読書好きの人にプレゼントするには最適なのもさらに嬉しいところですね。

お気に入りの作家さんのを買うのはもちろん、新しい作家さんの開拓にもちょうどいいのではないかなあと思います。
しかし、こういう形態の本はもっと増えても良いかなあと思いました。読書と入浴剤なんて、最高の癒しだと思うので。

お勧めです。

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和菓子のアン
和菓子のアン
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2010/04/20

坂木司 著
お勧め度★★★★★(面白い! 読みやすい! お気に入りの1冊)

ずっとずっと昔から、時間は途切れなく続いている。その時間の別名を、歴史という。だとすると、いつか私だって自動的に歴史の一部となる。本には残らない名もなき人生だと思うけど、食べることでお菓子を次の世代へ残していけたらいい。
名もなきおはぎはきっと、私のような人に支えられて歴史の波を越えてきたのだから。(p187)

私が登録している読書記録サイト、「読書メーター」で評判が良くて、気になっていた作品。それなりに昔の作品なので、図書館で予約して読むことに。意外とすぐに来ました。

分類的にはミステリになるんでしょうか。作者様はミステリ作家としてデビューされましたしね。さらに細かい分類で行くと、日常の謎系の連作中編ミステリです。

高校を卒業した後、進路が決まっていない女の子、梅本杏子は、食べることが大好きなちょっとぽっちゃりした女の子。そんな時に、デパートの地下にある和菓子屋さんのアルバイト募集の広告を見つけ……。
和菓子の知識はないけれど、一癖も二癖もある個性豊かな店員たちと一緒に和菓子を売り始めた杏子。
たまに、ちょっと事情のありそうなお客さんもやってきて……??

というようなお話です。

作者様もあとがきでおっしゃっていましたが、和菓子の世界そのものが、まさしく一つのミステリー! 奥が深いことったらないです。今まで和菓子が地味だなあと思っていた人がいたら、その認識が覆ること間違いなし! の1冊です。
そうしてさらに間違いなしなのは、きっと読み終わった後に、和菓子を買いにデパ地下に行きたくなること間違いなし! な一冊でもあるということです。かく言う私も、読んだ後に割とすぐ感想を書いてますが、うずうずしています。

でも、本当に面白くて、素敵な小説です。
まず、舞台がデパ地下の和菓子屋さんというのが、それなりに身近な題材で、その裏側を覗いているような気持ちになります。デパ地下って、あの雰囲気大好きです。

そこで働いている店員さんも、本当に個性的。最初はちょっと剣悪な雰囲気というか、怖い人ばかりなのかな、とか思っていたら、なかなかどうして素敵な人たちばかりです。こんな職場で働きたい。とくに立花さんが面白い。アンちゃんと今後何かあったりするんだろうか。

主役のアンちゃんも、(少なくとも私は)不思議と共感のできるような、そんな女の子で親しみが持てます。というか、アンちゃんの語りでつづられる文章が楽しい。思わず笑ってしまうことも多々ありました。

続編とか、映像化とか、あっても良いなあと思った作品です。
それだけ、誰が読んでも楽しい作品だと思うので、少しでも興味のある方は、是非読んでみて下さいね。

あ、本当に、続編でないかなあ。お気に入りです。

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Another
Another
  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 価格: ¥ 1,995
  • 発売日: 2009/10/30

綾辻行人 著 遠田志帆 表紙絵
お勧め度★★★★★(面白かった! 分厚いけど一気読み間違いなしです)

……ミサキって、知ってるか。三年三組のミサキ。それにまつわる話。

綾辻行人のホラーもの。ミステリーでもあります。
今ちょうどアニメが始まりましたね。それに合わせるように図書館から借りて読んでみました。

父の仕事の都合と肺気胸の病によって死んだ母の実家の夜見山市にやってきた主人公の榊原恒一。転校先の夜見山北中学の3年3組には、奇妙な噂が伝わっていて……?
ミステリアスな美少女、何かに脅えるようなクラスメイト。そうして起こる血なまぐさい事件の数々……!

みたいな話です。

まず何より、本の分厚さに圧倒されました。全部で677ページ。何と言うか凶器にも十分なりそうな重さと質感です。こんな分厚い本はさすがに読むのは久しぶりなので、「読めるかな……」と思いながら読み始めました。

結論としては677ページなんて一瞬でした! 正味数時間で読み終えてしまいました。
でも、2日にかけて読みました。面白くて引力がとても強く、そうしてなかなか怖い話なので、一気に読むと現実に「戻って」くるのに時間がかかりそうだから、というのが理由です。

でも、本当に面白かったです! そして、怖かった! 私はミステリ好きですがビビりなので、そうとう挙動不審になりながら読み終えました。
二部構成で、一部はなかなかに引っ張るのですが、二部は本当に一気に読んでしまいました。
そうして最後は大どんでん返し。ネタバレしたい! けどネタばれはしないです。
ただ、意外とすぐに違和感というか目星は感じるかな。わたしの場合、<死者>について目星はついていても、なぜその人がそうなるのか、最後まで予想がつきませんでした。

作中に出てくる<夜見のたそがれのうつろなる蒼き瞳の。>という人形館がとても素敵でした。知り合いから、モデルは渋谷にあったけど、昨年閉館してしまった「マリアの心臓」という場所だったと聞いたことがあるのですが、何度か行ったことがあって、確かにそれをイメージさせて、思い出しながら恒一くんと一緒に息をつめて人形たちをみているような気持ちになりました。もう一回行きたいけれど、閉まってしまって残念です。

とにかく、読みやすいし、雰囲気はあるし、最高に面白いと思うので、お勧めの1冊です。雰囲気やお話自体は綾辻さんの他作品、「緋色の囁き」に似てるかも。この著作が好きな方は絶対にお勧めの1冊です。

ミステリはネタばれはしない主義なので詳しいことは書けませんが、読んでみて損はないと思うので、是非読んでみて下さい。心からお勧めの1冊です!

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たまさか人形堂物語
たまさか人形堂物語
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,500
  • 発売日: 2009/01

津原泰水 著
お勧め度★★★☆☆(3・5位。いろいろとおしいなあと思った作品です。)

「澪さん、人形屋だろ。人ってなんで人形を作るんだと思う。なんで自分たちに似せたものを作ったりする」
「わからない、そんなこと、訊かれても」

人形を題材にした連作短編ミステリ。書店で文庫を見かけ、気になったので単行本で読書。
題名の通り人形屋を舞台にした物語です。小売りもやっているが、主な収入源は人形の修復。
祖父から半ば無理やり人形堂を譲られた主人公の澪と、人形が大好きな一風変わった若者、富永君。そうして経歴に謎のある凄腕の職人師村さんの3人が主な登場人物です。

物語で扱う人形の題材は、いわゆる青い目のお人形から、チェコの操り人形、そしてラブドールまで多彩な物でびっくり。人形が好きなのでなかなか楽しめる興味深い1冊でした。

でも、いろいろおしいなあと思ってしまった作品ではあります。
まず第一に、この題材を扱うのに連作短編という量ではちょっと書き込み不足かなあと感じました。
人形に関しても、ある程度知識があることを前提に書かれているように思います。もっと基本的なことも説明しても問題ないと思いました。

あと、分量の薄さからくる、登場人物の書き込みの足りなさも気になりました。
まあ人物そのものの事が、物語全体を通した一つの大きな謎になっているのですが、結果的に登場人物の個性が薄く感じてしまいました。
ミステリ要素もごくごく薄いもの。分類的には「日常の謎」系のお話です。物語全体を通した謎が提示されるところがいいですね。

収録短編は「毀す理由」「恋は恋」「村上迷想」「最終公演」「ガブ」「スリーピング・ビューティ」の6編。
その中でもわたしのお気に入りは、ラブドールを題材にした「恋は恋」でしょうか。人形への愛情が伝わってきた作品で、温かみのある物語が好みでした。

決して面白くないわけではないのですが、どうにも今一歩という感じのお話です。
でも、続編が出たら読んでみたいな。
いっそ短編ではなく、長編とか中編にチャレンジしてみたらいいのではないかなあと思った作品です。

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折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2010/11/27

米澤穂信 著
お勧め度★★★★★(とにかく雰囲気が好みで、大変お勧めできる一冊です)

『折れた竜骨。ニコラ、ヨーロッパのどこかでそう聞いたら戻ってきて』

米澤さん初読です。この本は方々で評判がよく、大変自分好みの雰囲気の作品だったので読んでみました。
これはとても面白かった! 何より雰囲気が良いです。 
中世のイングランドを舞台にしていて、そこには魔術が存在し、呪いも存在する……。
魔術はすぐそばにあり、でも人々に恐れられている暗い時代。波音が絶えず聞こえる島で起きる事件。たまりません。

語り手は領主の娘のアミーナ。探偵役は騎士であり魔術師でもあるファルク・フィッツジョン。助手は従者のニコラ・バゴ。この3人を中心に、呪われたデーン人のトーステン・ターカイルソン、マジャル人の女傭兵ハール・エンマ、サラセン人の魔術師スワイドなど、個性豊かで一癖も二癖もある登場人物が活躍します。
私のお気に入りはファルクとトーステンですね。
ファルクは理知的で落ち着いた様子がなんとも格好良いし、何より探偵で魔術師で騎士という、ファンタジーの髄を集めたような設定が良いです。最後に関係者全員を集めて犯人を暴くという儀式をしてくれるところも、なんとミステリ心をくすぐることでしょう。本当に恰好いいです。

トーステンはアミーナとの友情と、最後に見せたアミーナの侍女ヤスミナとの交流が好き。エンマも含め、彼らの行く末に幸がありますようにと願わずにいられません。
あと、活躍は少なかったですが、吟遊詩人のイーヴォルド・サムスと従騎士のエイブ・ハーバードも、実直な人柄が出ていてお気に入り。
とにかく、ファンタジーとミステリが融合したような作品で、その独特の雰囲気がたまりません。
登場人物も一人ひとりが個性的で見せ場があり、この1作品にとどまらず、もっと活躍を見せてほしい人ばかりでした。続編があれば読みたいなと思います。

ミステリとしては、途中でなんとなくわかっちゃう(というか丸わかり?)感じもするのですが。まあ、楽しんだもの勝ちですね。
そもそも、犯人が読者にわかってしまうことが、この作品での一番の驚きとか、読むべきところではないと思うので。

とにかく、久しぶりに、自分の中ではとてもヒットしたミステリ作品です。
ミステリとファンタジーが両方好きな人には特にお勧め。魔法の設定がしっかりしていて面白いのですよ。
文庫に落ちたら、是非購入したい作品です。

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