- Another
- 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 価格: ¥ 1,995
- 発売日: 2009/10/30
綾辻行人 著 遠田志帆 表紙絵
お勧め度★★★★★(面白かった! 分厚いけど一気読み間違いなしです)
……ミサキって、知ってるか。三年三組のミサキ。それにまつわる話。
綾辻行人のホラーもの。ミステリーでもあります。
今ちょうどアニメが始まりましたね。それに合わせるように図書館から借りて読んでみました。
父の仕事の都合と肺気胸の病によって死んだ母の実家の夜見山市にやってきた主人公の榊原恒一。転校先の夜見山北中学の3年3組には、奇妙な噂が伝わっていて……?
ミステリアスな美少女、何かに脅えるようなクラスメイト。そうして起こる血なまぐさい事件の数々……!
みたいな話です。
まず何より、本の分厚さに圧倒されました。全部で677ページ。何と言うか凶器にも十分なりそうな重さと質感です。こんな分厚い本はさすがに読むのは久しぶりなので、「読めるかな……」と思いながら読み始めました。
結論としては677ページなんて一瞬でした! 正味数時間で読み終えてしまいました。
でも、2日にかけて読みました。面白くて引力がとても強く、そうしてなかなか怖い話なので、一気に読むと現実に「戻って」くるのに時間がかかりそうだから、というのが理由です。
でも、本当に面白かったです! そして、怖かった! 私はミステリ好きですがビビりなので、そうとう挙動不審になりながら読み終えました。
二部構成で、一部はなかなかに引っ張るのですが、二部は本当に一気に読んでしまいました。
そうして最後は大どんでん返し。ネタバレしたい! けどネタばれはしないです。
ただ、意外とすぐに違和感というか目星は感じるかな。わたしの場合、<死者>について目星はついていても、なぜその人がそうなるのか、最後まで予想がつきませんでした。
作中に出てくる<夜見のたそがれのうつろなる蒼き瞳の。>という人形館がとても素敵でした。知り合いから、モデルは渋谷にあったけど、昨年閉館してしまった「マリアの心臓」という場所だったと聞いたことがあるのですが、何度か行ったことがあって、確かにそれをイメージさせて、思い出しながら恒一くんと一緒に息をつめて人形たちをみているような気持ちになりました。もう一回行きたいけれど、閉まってしまって残念です。
とにかく、読みやすいし、雰囲気はあるし、最高に面白いと思うので、お勧めの1冊です。雰囲気やお話自体は綾辻さんの他作品、「緋色の囁き」に似てるかも。この著作が好きな方は絶対にお勧めの1冊です。
ミステリはネタばれはしない主義なので詳しいことは書けませんが、読んでみて損はないと思うので、是非読んでみて下さい。心からお勧めの1冊です!
にほんブログ村[0回]
PR