原題 a cool moonlight
アンジェラ・ジョンソン 著 代田亜香子 訳 横田美晴 絵
お勧め度★★★☆☆(3・5位。興味のある方はぜひ)
色素性乾皮症の8歳の女の子ライラについて書かれたお話。病気のためにお日様に当たれないライラは、太陽に憧れる。しかし、日常生活の中であることに気付いていく…。というお話。
色素性乾皮症というテーマと、幻想的な表紙が気になって手に取った一冊。
病気の女の子が主役のお話ですが、そこにあるのは暗さや絶望ではなく、健康的な人と同じような日常であり、優しさです。
病気というと、それに向かい合う人はどうしても身構えてしまいがちですが、本人からすれば、病気は個性であるのだろうなとか、そんな当たり前のことだけど気付きづらいことに気づかせてくれる一冊です。
ライラを取り巻く人々は、それぞれがライラに対して違う優しさを見せて、それでも彼女を、きちんとした一つの個性として扱っています。
そうしてそんなライラも、日々の中で「自分はこのままでもいいのだ。太陽に焦がれる必要はないのだ」という事に気づいていきます。
ただそれだけのちょっと短いお話なのですが、不思議と優しい気分になれる話だと思います。
興味のある方はぜひ読んでみてください。改めて何かに気づける一冊だと思います。
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