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(2012年感想55冊目)
坂木司 著
おすすめ度★★★★★(自信をもっておすすめの1冊です)
覆面作家、坂木司さんの得意とする、お仕事系日常もの。坂木さんはミステリ作家なので、これもミステリかな? と思ったらミステリ要素はあまり(ほとんど?)なかったです。そこはちょっと残念かな。
あらすじは、ホスト業をしている主人公、沖田大和のところに、息子だと名乗る小学生、神保進がやってくる。
進は夏休みの間だけ、大和の家に住むという。
そうして、仕事で不祥事を起こした大和は、宅急便ドライバーとして働くことに。どうなる大和の夏休み!?
これはおもしろかったです! 温かくて、ほんわかして、少し泣ける。まさしく坂木さんが得意としているような、安心の1冊ですね。読みやすいので、一日もあれば読めてしまいますし。
なにより、大和と進君の二人のやり取りはもちろんだけど、二人を取り巻く環境も素晴らしい。オカマのホストオーナー、ジャスミン。王道ホストの雪夜。上客のナナ。宅急便会社で働く同僚たち。
こんな人たちに囲まれて仕事したいなあと、坂木さんの作品を読むといつも思います。
それに、この本を読むと宅急便業に関する見方も変わってくること間違いなし。宅急便屋さんに、感謝したくなってしまいます。
また、進君が本当によくできた息子なのも涙を誘います。
次回作ももう出ていて、その舞台は冬休み。この一家に何か進展があるのかなあ、などと、とても楽しみです。
そのまま2時間ドラマにもなりそうな、完成度の高い一冊です。
本当に誰にでもおすすめできる、そんな1冊です。
興味のある方は、ぜひ手に取ってみてくださいね。