(2013年読書感想75冊目)
青木祐子 著 明咲トウル イラスト
おすすめ度★★★★☆(おもしろかった! これもシリーズ化されますように!)
ひとりの女の子であるまえに、メイドであれ。
それはわたしの座右の銘である。(p246)ベテラン少女小説家、青木祐子先生の新作です!
私、ヴィクトリアン・ローズ・テーラーもまだ完読できていませんが、青木さんの作風がすごく好きで、新作は購入して追いかけることに決めていました。
よく訓練されているメイド、シャノンと、小説家で貴族の次男坊、ロイが織り成す、ヴィクトリアン・ミステリーです。
やっぱり青木先生の描かれるヴィク朝もの、いいなぁ。
登場人物がとにかく生き生きしていて、かわいい女の子もいっぱいで、読んでいて本当に楽しかったです。
主人公のメイドさん、シャノンは仕事がよくできるけど、実はすごく乙女な部分も持ち合わせてそうで、好感度高いです。
というかシャノンという名前が好きです! 川の女神さまの名前……。(ちなみにロイは王という意味だったはず)
シャノンの思いや秘密? などまだ明らかにされていない部分も多いですが、きっとこれからゆっくり、ロイと恋仲になってくれるのかしら、とそちらの進展も今から楽しみです。続刊希望です!
ロイもなかなかいいのですよね。不真面目かと思えばしっかりしていて、見る目があって……。
シャノンとロイの二人は、これからいいコンビになりそうです。
しかし、青木先生は女の子書くのが本当にうまいなあと思いました。
特に女の子の可愛さと怖さを同時に書くのがうまい! 可憐なのに怖い!
ミステリーとしてはまあ期待はしていなかったのですが、動機とかはさすがだなあと思いました。
何より、この時代にいきいきと働くメイドさんの様子が、丁寧に書かれていて魅力的でした。
ルースもエリザベスも好きです。
なにあともあれ、青木先生の新作がリアルタイムで読めることが嬉しくて! そうして期待にたがわない面白さですごくよかったです。
今後に期待する意味も込めて評価は☆4ですが、貪るように読んでいました。
本当、続刊に期待です。
シャノンの背景など、もっと判るといいな。
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