(2013年感想59冊目)
悪ノP(mothy) 著 壱加 他 イラスト
おすすめ度★★★★☆(小説独自のお話。 なんてことはないけど、好きなんだよなあ。)
委ねよ
すべてを己の感情に委ねよ(p198)
動画再生回数はどの曲も数十万~百万回を誇るボーカロイドプロデューサー、悪ノP氏による、自身の楽曲のノヴェライズ第三弾。といってもこのお話からは元になる主な楽曲は存在せず、ノヴェルスオリジナルの展開が繰り広げられます。
見てみたら、前作を読んだのは約二年前。
あれからどうなっているんだろうと思ってふと読み始めたのですが、ちょっと間が空いてしまったからかなかなか登場人物が思い出せず、最初は読むのに苦労しました。
でも、登場人物に馴染んでしまえば悪ノワールドへの招待状がその手に届きます。
正直、氏の書く文章は平凡だとは思います。(元々小説家として出た方ではないので、仕方ないですが)
物語を読んでて、印象的な場面や言葉がそんなに出てくるわけでもないです。
でも、好きか嫌いかで問われると、私はこの詳説世界が好きですし、悪ノPの世界観が好きなのだなあと思わされます。
面白い小説と好きな小説は別物なんだと改めて感じた次第です。(この小説だって、十分面白いですが)
七つの大罪をテーマにした小説は数多いですが、その七つの大罪の宿っている悪魔の器が、それぞれ個性的で面白いですよね。私はカイル王が好きなので、今回は彼の物語なのが嬉しかったなと、終始楽しく読めました。
カイルの心の弱さ、優しさがなんともいいのですよね。王とはそういう人物にこそふさわしいと私は思うのですが。
マーロン王家周辺のことや行方不明のエルルカのことなど、まだまだ謎は沢山残っていますが、次回は最終巻。おそらくオールキャスト揃いぶみで、謎も解決してくれることと思います。最終巻は手元にあるので、一気に読みたいと思います! この小説の正しい読み方は一気読みだと思います。これから読まれる方はぜひ一気に読んでみてくださいね。
最終巻を読むのが楽しみです。
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