忍者ブログ
紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
| Admin | Write | Comment |
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カウンター
フリーエリア
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 もしよろしければぽちっとお願いします!
最新コメント
[06/25 Smithk712]
[06/23 Smithc712]
[09/10 マユリ]
[09/08 fallclover]
[06/16 マユリ]
プロフィール
HN:
マユリ
性別:
女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
バーコード
ブログ内検索
P R
忍者アナライズ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

オーリエラントの魔道師たち
オーリエラントの魔道師たち
  • 発売元: 東京創元社
  • 発売日: 2013/06/28


(2013年感想50冊目)



乾石智子 著  羽住都 表紙絵

おすすめ度★★★★☆(4・5くらい。乾石さんは短編も面白かった!


「人間の不幸せなところはね、本当に幸せなときにそれに気づかないって点じゃないかと、私は思うんだがね」(p240)


「夜の写本師」でファンタジー界に新たな風を吹き込んだ乾石智子さんの初の短編集。
「夜の写本師」を読んだ時から、もっとこの世界観で物語を読んでみたいと熱望した私ですが、今では「オーリエラントの魔導師」シリーズとして、堂々の展開をしています。嬉しい!
シリーズ名を冠したこの短編集には、様々な魔法を使う魔導師たちの物語が4篇収められています。

「紐結びの魔導師」は、ひねくれた青年エンスと、闊達な老人リコのところに、力比べに魔導師が訪れるところから騒動が始まります。
「闇を抱く」は悲惨な境遇にいる女たちが、その境遇を打開するために魔女となって暗躍する物語。
「黒蓮華」はミステリー風の復讐譚。
そうして「魔道写本師」は、「夜の写本師」の主人公カリュドゥの師匠、イスルイールの物語となっています。

どの短編も、風土や生活の中に息づく魔導師たちの様子が活き活きと描かれ、彼らの暮らすコンスル帝国の様子が目に見えるようです。
魔導師、それは人々の暗い欲望の澱をその身に受け入れ、暗い闇を抱える者たちの総称である。
人々のかわりとなって暗黒を背負う彼らだからこそ、日常の中に息づき、根付いているのかもしれませんね。

そんな暗い魔導師たちのお話ですが、物語自体は明るい結末を迎えるものばかりで、読んでいて気持ちがいいです。
私のお気に入りは「闇を抱く」と「魔道写本師」かな。
「夜の写本師」にちょい役で出てきたイスルイールが大好きだったので、彼が主役の短編とかすごく嬉しかったです。
個人的にはこの短編集を読んだら、「夜の写本師」が読みたくなること間違いなし!

しかし、乾石さんの作品に出てくる女の人は皆強いなあと思いました。
もともと文章のうまい作家さんでしたが、さらに文章がこなれてきて、読みやすくなっているように感じます。
この短編から、「オーリエラント」の物語世界の門を叩いてもいいかもしれませんね。
お気に入りの短編集です。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
NAME:
TITLE:
MAIL:
URL:
COMMENT: Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS: 管理人のみ表示

Copyright c Enchanted by Books マユリの本棚 2冊目。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material By 人形首 / Template by カキゴオリ☆
忍者ブログ [PR]