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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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FLESH&BLOOD(6) (キャラ文庫)
FLESH&BLOOD(6) (キャラ文庫)
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 2004/01/30



(2013年感想33冊目)


松岡なつき 著 雪舟薫 イラスト

おすすめ度★★★☆☆(3・5くらい。小休止な一冊です。)


「キスしてくれ。それが勝利の報酬だ」
ジェフリーは肩を竦めた。
「俺も甘いな。これっぽっちのことで、結構幸せになれるとは」(p134)



松岡なつきさんの「F&B」シリーズ6冊目。
エリザベス女王の元をお暇する海斗たち。しかし別れの挨拶に行ったら、フランス国王の使者の護送を頼まれてしまう。一刻も早く母港プリマスへ帰りたいジェフリーたち。しかし、女王の頼みとあっては断れず……。

というようなお話です。

この巻は、新章に向けての小休止の巻といった印象です。海斗やジェフリーたちの日常が戻ってきつつあり、穏やかな時間の流れが堪能できます。その分、物語としてのドキドキ感は少なめですが、こういうお話もいいかなあと思いました。長いシリーズものにあっては、こういうお話も必要ですよね。

それにしてもエリザベス女王が格好いい。BL本で女性キャラを好きになるってあまりないですが、彼女はいいキャラであります。その他にも、歴史上の有名人がなかなか大胆な解釈がされていて、そこも面白いです。BL要素が薄いので、ヒストリカル・タイムトリップものとしても普通に楽しめるのが嬉しいです。
それにしても海斗は、ジェフリーの懐に飛び込むよりもナイジェルの懐に飛び込むことが多い気がします。
登場人物みんなが海斗に甘いのが気になってはいるんだけど、全体的に面白いのでささやかな瑕瑾でしかありませんね。
頑張れナイジェル、そうしてもっと頑張れ、ビセンテ……!

そしてなによりこの本は表紙絵がいいですね!
本の世界観をよく表現している素晴らしい作品だと思います。
本当、雪舟さんはいいお仕事をなさるなあ。いつもイラストや表紙絵、口絵が楽しみの一つであります。

小休止な感じで終わってしまった1冊。なので、次の展開が全く予想付きません。一体どうなって行くのか。これからも楽しみに読みたいと思います。おすすめのシリーズ。


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