(2013年感想32冊目)
原題Tara Duncan2 Le Livre interdit
ソフィー・オドゥワン=マミコニアン 著 山本知子 訳 村田蓮爾 表紙絵
おすすめ度★★★★☆(久しぶりに読んだけど面白かったです。)
「こいつ、ぼくを選んだんだ! バリュンヌという名前なんだって! ごめんなさいって言っている。どうしてあんなことをしたかわからないって……。こいつ、ぼくを選んだんだよ!」(p120) ハリー・ポッターの姉妹作と呼ばれるフレンチ・ファンタジー、タラ・ダンカンシリ-ズの2冊目の翻訳(上巻)
前巻で殺人の容疑をかけられたカル。カルの容疑を晴らすため、タラたち仲間は、奮闘するが……。
といった内容かな。かなり大雑把ですが。今回はカルがかなり窮地に立たされます。
まずなんといっても、表紙のファブリスがイケメンである。このシリーズは登場人物が多くてこんがらがっていたけれど、これでファブリスを認識できました。本編でもファミリアを持つことが出来て、ファブリスはよかったね。
このシリーズはなんといっても、作者の奇想天外とも呼べる想像力が織り成す、別世界の数々の魔法や生き物が魅力的です。ハリー・ポッターよりもこっちのほうが好きだなあ。
展開もびっくりするくらいいろいろなことが一気に起きるので、息をつかせません。めまぐるしいくらいですが、勢いがあって一気に読めました。本当、この作品は濃厚です。訳とかがちょっと違和感あるときありますが。
それにしても煉獄の描写は何度読んでも気持ち悪いですね……、作者様の描写がうまいのでしょうが。別世界、私だったら行きたくないなあと思ってしまいます。
それにしてもこのシリーズ、1巻の時も感じましたが、やっぱりタラをめぐる青春恋物語になっていくんだろうか。
タラとかもうすぐ13歳で、ほかの人の年齢も同じくらいだと思うのに、特にロバンのタラを想う一途な気持ちは、ちょっと心配になってしまうくらい強いですね。青春っていうか、こんな若いうちからこんなドロドロの冒険や恋をしたら、トラウマになってしまいそうです。皆様の恋路と友情が、うまくいきますように。個人的にはこの恋の行く末を見届けるためだけにでも、このシリーズを読みすすめたいです。
それにしても、まあそういうお話なのですが、何でもかんでも魔法で解決してしまうのはちょっとね……、と思う場面も結構あったり。まあ、その魔法の発想が面白いのですが。
下巻も楽しみに読みたいと思います。
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