(2012年感想86冊目)
原題
A Kiss of Shadowsローレル・K・ハミルトン 著 阿尾正子 訳
おすすめ度★★★★☆(面白かった! このシリーズ、私は好きです)
「あなたが彼の死を望むといえばそのようにします。体の部位をひとつ選んでください、わたしがこの手でもってくる」(p303)輝ける王女の帰還の下巻。
上巻は読むのに多少時間がかかりましたが、下巻はあっという間だった! 面白かった!
魔力を復活させたメリーは、伯母である女王から宮廷に召集され、次期王位継承者へと指名される。いとこのケルと、どちらか早く後継ぎを設けたほうが王位につくのだ。
宮廷に戻るなり仕掛けられる様々な罠。近衛兵たちは、身を挺してメリーを守ると誓うが……。
というようなお話。
いやー、このお話にここまでハマるとは思わなかったです。
何より、メリーをまもる近衛兵たちが魅力的。黒のドール、銀のフロスト、緑のゲイレン、白のリースと青のバリンサス。それにゴブリンのキットー。どの近衛兵も甲乙つけ難くて、みんな魅力的に見えてしまいます。
でも、強いて言うならお気に入りはドール、フロスト、リースかな……。
また、メリーも守られてばかりじゃなくて、自分、あるいは近衛兵たちを守ってやるぞ、という気概が感じられて素敵です。ある意味では、メリーが一番男前かも……。
色っぽい描写もかなりありますが、それでもロマンス小説というよりはファンタジーなのかも。でも、誰が王配になるのかが気になって仕方ないです。ついついページをめくる手が止まりませんでした。
いずれにしても、まだ物語はプロローグといったところ。
メリーと近衛兵たちの今後の活躍に期待です。
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