03 | 2024/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 |
「若おかみは小学生!」シリーズで有名な令丈ヒロ子さんの別シリーズもの。
ママを亡くした灯花理(あかり)は、怖いおばあちゃんの家に引っ越すことに。あるとき、ママの部屋でママの日記を発見する。そこには、B・Dと謎の言葉が書いてあって……? 近くに住んでいる仲良しの従姉妹、美影(みかげ)ちゃんと一緒に、灯花理はB・Dについて調べ始めるが、学校でもいろいろなことがあって…!?
ブラック・ダイヤモンド。
どことなく、女の子であれば魅力的に感じてしまう言葉ですよね。この話はそのブラック・ダイヤモンドにまつわるお話です。はたしてブラック・ダイヤモンドとはなんなのか? 気になってしまいます。
なんというか、とても女の子女の子したお話でした。でも、おもしろかったです。だからこそ、一巻完結で事件が終わらないことにびっくりしてしまいましたし、続きが気になって気になって仕方ありませんでした。
なにより、キャラクターがどの子もかわいらしくて、ガールズ・サスペンスとして魅力的です。灯花理や美影もいいですが、須藤さんをはじめ、叔母さんやおばあちゃんまで、とっても魅力的です。そんな彼女たちの友情や日常が、ある意味ではブラック・ダイヤモンドよりも鮮明に輝いています。
児童書ですが、なかなか奥の深いところもお気に入りです。小学生の時期って、意外と多感で、善悪とか、嫌なこととか、そういうのがはっきりと出てくる時なのですよね。
なにはともあれ、ブラック・ダイヤモンドとはなんなのか? いったい灯花理の学校生活に何が待ち受けているのか。続きが気になります。
ただ最後、灯花理が見つけたかもしれないブラック・ダイヤモンドの輝きだけは、どんな宝石よりも貴く、人間の中で輝くものなのかもしれないなあと思います。
そしてこの本の見どころは、やっぱり美影ちゃんとの友情でしょう。従姉妹でありながら、同じクラスでもあり、強い絆で結ばれた灯花理と美影ちゃんの友情は、それこそブラック・ダイヤモンド以上でした。
続き物だと知らずに読んだのでちょっと肩透かしを食らって物足りなかったのですが、続きも読んでみたいと思います。
ちなみに、出版元の理論社が今はなくなってしまったので、現在は岩崎書店から刊行されています。