原題 No One Noticed the Cat
アン・マキャフリイ 著 赤尾秀子 訳 末弥純 表紙絵
お勧め度★★★☆☆(2に近い3かも。ちょっと微妙でした)
とはいえ、ジェイマス公が差し出すものならなんでも、ニフィはこばまず受けとってくれた。いいじゃないか、と公は思った。彼女も主人を失って悲しんでいるのだ。ごちそうをわかちあうのは、当然だろう?
先ごろ亡くなったアン・マキャフリイの中編ファンタジー。大の動物好きで知られた彼女が、お孫さんのために書いたお話です。
公国の若き領主の老摂政が亡くなった時、しかし彼はとぴきり素晴らしい猫を領主のジェイマスに遺していった。
しかし、その猫のことにはほとんどだれも気付かない。素晴らしい猫、ニフィは、若き領主を助ける為にどんな活躍をするのか??
と言ったようなお話。
マキャフリイの中編ファンタジーはどれも読みましたが、その中でも、うーん、これはちょっと微妙かも。
確かに猫のニフィはとっても可愛いです。猫好きならずともときめくはず。そのニフィにデレデレのジェイマス公も、とっても面白い。
でも、猫も恋愛も陰謀も、どれも中途半端って感じがしてしまいます。
特にこの薄さの割には登場人物がたくさんすぎるほど出てくるので、ごちゃごちゃしてしまって、覚えるのが大変でした。
お孫さんのために書かれた話だったら、ちょっと子供むけっぽくなるのは仕方ないのかな。
でも、ニフィのかわいらしさと、たくさん出てくる料理の描写はお気に入り。最後はハッピーエンドで終わるところも、みんながそれぞれ愛する人と結ばれるのも、多少ご都合主義かもしれないけれど、ほんわかしていて良いです。やっぱりハッピーエンドが読みたいものね。
猫好きの方は、読んでみてもいいかも??
っていう一冊でした。
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