香月日輪 著
お勧め度★★★☆☆(3・5位。面白いのですが、もう一歩という感じ!?)
「やっぱり、天国って空の上にあるのかな」
「そう思えば、そうあるのよ。月の霊気が兎の形をしているようにね」
そうか。
ばあさんたちは、天の国へ行けると思えたんだ。
よかった。
久しぶりに読んだ妖怪アパート5冊目です。
本の中の季節は秋。15夜。久しぶりに読んだら、リアルタイムでも季節がちょうど同じ時期になっていて、そうして読むとまた味わいが違くていいですね~。妖怪アパートのシリーズは、季節感を感じられるお話で、素敵です。
2学期の途中にも関わらず、夕士の通う高校に対照的な二人の新任教師がやってきた!?
文化祭を間近に控える中、英会話クラブの新部員や、期末テストでのカンニング事件など、学校での問題が山積み! どうなる夕士の2学期!
みたいな話です。
その合間にお月見についてやったりする感じですねー。
うーん、面白いんだけど、登場人物がステレオタイプっていうか、極端っていうか……、なんだかそんな印象を受けてしまいます。
実際、青木先生とか「いるよね、こんな教師!」って感じの先生だったり、山本さんも「いるよね、こんな生徒!」って感じではあるのですが、どうにも描き方が引っ掛かるというか……。
しかし夕士君は恵まれてるなー。いや、なんか本当に恵まれすぎですね。
今回の話は自分の高校時代のことをすごく思い出してしまいました。登場人物と同じ年ごろのころに読んでたらどう感じていただろう、と思うばかりです。
それにしても、新キャラ二人は対極すぎてむしろわくわくする!
善意のおしつけで的外れなことばかり言う青木先生と夕士君はこれからどういう感じで触れ合っていくんだろう。
千晶先生も格好いいですしね。こんな生活指導、憧れるような、微妙のような……。
しかしなんだか道徳の教科書読んでるみたいでした。そこがいいところでもあるんだけれど、なんかなあと思う部分でもある。あと今回長谷の出番が少なかったのもちょっと残念。次は修学旅行だからさらに出番少なそうだしね。
それにしてもるり子さんのお料理本当おいしそうだなあ、といつも思います。
やっぱり、季節感を意識するって、日本人に生まれたからの特権であり、大事なことなんだなあと、ひしひしと感じました。
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