駒崎優 著 岩崎美奈子 イラスト
お勧め度★★★☆☆(3・5くらい。さらりと読める一冊です)
「私を出し抜いた、嫌な詐欺師」
まっすぐ、リチャードの緑灰色の瞳を見つめ、彼女は低く囁いた。リチャードは黙って、彼女を見返した。報復のびんたでも食らうのかと思ったが、しかしセリーンは悪戯っぽい微笑を浮かべてみせた。
「抱きしめて、キスしてあげるわ」
足のない獅子4冊目。今回は錬金術にのめりこんだ騎士の息子の目を覚まさせるお話です。
登場人物の掛け合いが面白く、さらりと読めるお話です。
今回は、登場人物たちが一丸となって事件の解決に臨もうとしているところがいい。錬金術にのめりこんでいる渦中のポールも良いやつで、憎めないし。
たださらりと読めるのですが、その分あまり内容はないかなあと思ってしまいました。
まあライトノベルなのだから、それはそれで正しいレーベルのあり方だと思うので否定はしませんが、個人的にはもうちょっと、ぐっとくるシーンやセリフがあってもよかったかなと思ってしまいます。
でも、4冊も読めばキャラクターに愛着が持てますね。
最初はリチャードが好きだった私ですが、ギルフォードの良いやつぷりがじわじわとしみてきて、いまではギルフォードも好きです。
今回の題材の錬金術も、非常に中世的な題材で良いと思います。
多少文章の読みにくさはあると思いますが、雰囲気を楽しみたいときに読むには良いんじゃないかなあと思う一冊。
結構シリーズが出ているようで、まだまだあるようなのですが、続きも楽しみにしていきたいシリーズです。
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