原題 The Case of the Left-Handed Lady (
en:Enola Holmes)
ナンシー・スプリンガー著 杉田七重訳 甘塩コメコイラスト
小学館ルルル文庫
お勧め度★★★★☆(読まず嫌いしないでぜひ!)
私の大好きな作家のひとりであり、ファンタジーの名作アイルの書の作者ナンシー・スプリンガー女史の久しぶりの翻訳はホームズのパスティーシュでした。これはその2作目です。
作者様も好きだし、ホームズも好きだし、でもいろいろ読むのを悩んでいて、図書館に2冊目から蔵書してあったので借りて読んでみることに。
結論は、やっぱり読まず嫌いしないで何でも読んでみることだな! と思いました。
もうナンシー・スプリンガー大好き! ホームズ大好き! と思わせてくれた作品。
一巻読まずに2巻から読みましたが、十分に楽しく読み進めることができました。
お話としては単身ロンドンの街で暮らすことにした14歳のエノーラ。職業としては<探し屋>を始めます。
その探し屋の初めての依頼者は「あの」ワトソン博士で…? しかも依頼の内容はエノーラ・ホームズを探す…?
自分で自分を探すなんてどうしたらいいの? と思っているエノーラが初仕事に選んだのは、準男爵家の令嬢であるミス・セシリー探しだった。
という話。
一応推理物の体裁はとっていますが、推理そのものを楽しむより、当時の社会風俗とか、社会思想とか、エノーラの成長や冒険を楽しむ話だと思います。
また、本家のホームズを読んでいるとところどころにやりとさせられる描写があって楽しいです。ホームズが好きな方なら楽しめると思いますが、知らなくても楽しめるとは思います。
なんだかんだで妹が心配なシャーロックや、兄に反発しつつも兄を愛しているエノーラのニアミス、兄妹の暗号解読対決などあって面白いです。
二巻から読み始めましたが、一巻や今後の展開も楽しみなシリーズです。
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