(2012年感想70冊目)
神坂一 原作 南房秀久 著 日向悠二 絵
おすすめ度★★★☆☆(悪くないのですが、ちょっと説明不足過ぎるかな)
「おれの行き先か」
ガウリィはすみ切った空を見上げた。
「……ふ、風まかせさ」
「やっぱ、なんにも考えてないんだ」(p196)
ライトノベル読みなら知らぬ者はいないだろう名作、スレイヤーズが、児童書レーベル角川つばさ文庫から再版された、その第一巻です。
わたしはアニメ世代で、原作を読んだ記憶がほとんどない(あったとしても十数年前……)なのですが、このレーベルが好きなので、せっかくだから読んでみました。このシリーズは、原作者以外の別の人が書いていて、児童書向けにかなりポップにアレンジされています。
ナーガとガウリィが一緒に存在するというのも、うれしいような不安なような……!?
でも、なかなか原作の雰囲気に忠実に描かれており、さらに読みやすくなっているので、なかなか楽しめました。読者の年齢に合わせてか、リナが12歳になっていたりするのも、あまり気にならないレベルの改変ですね。
そしてナーガがかわいいです(マヌケで)
ガウリィはこんなバカだったかなあと思いつつ、総体的にゼルガディスの出番が減ってしまっているのが、ファンとしてはちょっと悲しかったかも。
楽しめたのですが、ただ、全体的に説明不足な感が否めませんでした。
いくら児童書向けだったりもとがラノベだったりしても、「ちゅどーん」の一言で魔法の威力を説明しないでほしい。あと、RPGゲームとかをしてて、ファンタジー世界に下地のある人じゃないと、読むのはつらいだろうなあと感じました。
とは言え、イラストは文句なくかわいいし、なかなかよくアレンジされている作品。これをきっかけに、原作に興味を持ってくれる人が少しでもいたらいいなあと思わせてくれるような、そんな本でした。
興味のあるたはぜひ読んでみてください。
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