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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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夢の書(上)
夢の書(上)
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2007/06/01

原題 The Book of Dreams
O.R.メリング 著 井辻朱美 訳 こみねゆら 表紙絵
お勧め度★★★☆☆(3・5位。悪くないけど、ちょっとぐだぐだ?)
 
「何を読んでいるんだ?」オオカミは声に出してきいた。
「夢の書さ」
声は、はるかかなたからきこえてくるようだ。
「だれの夢だい?」
「ああ、それが問題だ」(p13)


O.R.メリングの「妖精国」シリーズの最終章。今回は前作「光をはこぶ娘」で活躍したダーナを中心に、「妖精王の月」、「夏の王」で活躍したグウェンとローレル、そうしてその他の人々が、妖精国最大の危機に立ち向かうためカナダを舞台に冒険します。この3冊の、オールスターによる最終章といった趣です。

これで終わるのがさみしいなあと思い、手をつけるのをためらっていたら、本を開いてみてびっくり。今までと違い、上下二段組みでびっちりと文字が埋まっていて、すごいボリュームです。2段組みのノベルスとかには慣れていますが、個人的にはこれがなかなか読みにくかったです。分厚くなっても良いから、やっぱり1段で読みたかった。まあ、少しでも安く提供したいとか、いろいろ理由はあるのでしょうから、なんとも言えませんが。

内容は、前作の「夏の王」から2年後のカナダが舞台。カナダに移住したダーナと父ゲイブリエルと継母のアラダーナですが、ダーナはカナダになじめずに、妖精国に引きこもりがちになっています。
中学校にあがり、同級生で年上の、フランスなまりのある不思議な雰囲気の少年ジャンと出会い……。
一方、妖精国は<敵>の襲撃を受け、いままでにない危機を迎えていた! この危機を救う最大のキーはダーナ。グウェンとローレルは、ダーナを守り手を貸そうと助力を申し出るが……。

といったようなお話です。

いやー、いままで以上に<敵>が登場人物を襲うので、すごくスリリングでした。新しい登場人物でダーナと恋仲になるジャンも格好いい。ジャンはフランス語をしゃべるのですが、セリフもところどころフランス語で、そのフランス語をきいているのが心地よいというダーナの気持ちがよくわかる気分になります。そのジャンに隠された秘密というのもなかなかいい。
ジャンの親友のロイもよかった。メリングの書く男性陣はまさに女の子の理想って感じの男の子ばかりなので、後編ではもっとこの二人が活躍してくれると嬉しいですね。

ただ、いままでの3作のほぼオールスターものなのですが、「妖精王の月」に登場する<7者>はグウェン以外ほとんど活躍しないのが非常に残念。とくにフィンヴァラとフィンダファーは好きなのですが、ツアー中ですか……。後編は活躍してくれるといいな。
また、分量が倍ぐらいに増えたためか、冗長というか、物語全体がちょっとだらだらしている印象を受けたのも残念でした。

ただ、最初は妖精国に引きこもりがちだったダーナが、徐々に自信を取り戻していく様子や、ジャンとの触れ合いは相変わらずよかったです。メリングは本当に乙女心をくすぐる作家さんだと思います。
あと半分、というかあと1冊で本当に終わってしまうのだと思うとさみしい気持ちでいっぱいです。
この物語がどこにいきつくのか、見届けたいと思います。

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