原題 Vampirates: Black Heart
ジャスティン・ソンパー 著 海後礼子 訳 三浦均 絵
お勧め度 ★★★★☆(双子の出生にはびっくりでした。面白かった!)
「ふしぎね。わたしの親のたったひとつの夢は、わたしに海賊業をつがせることなのに! わたしたち、ずいぶんちがう世界からきてるのね」
「かもね」(中略)「だけど、どこからきてたっていいじゃないか。大事なのは、どこに向かっているかじゃないかな?」
ヴァンパイレーツ10冊目。原本の4冊目の最後にあたります。
母を見送った墓地で突然倒れるグレースの身体に異変が。その原因は自分がダンピール(ヴァンパイアと人間のハーフ)であるためとローカンから聞かされるグレース。父親は誰なのか?? 出生にはどんな秘密が隠されているのか??
一方コナーはヴァンパイレーツ暗殺のための任務の準備をしていた。船長であるチェン・リーの元に訪問者が訪れ、真実を告げ、一行をシドリオとレディ・ロックウッドの結婚式に招待する。その結婚式こそ暗殺の舞台だ!
と言ったような話です。
この巻は3冊通してコナー側の物語だったなあという印象。ページを割いてたという意味でですね。でも、グレース側で明かされていく秘密は、本当に予想外のものでした(私だけ??)
これは、衝撃的だ! この事実を受けて、物語が一体これからどういう方向に展開していくのか、非常に気になります。
コナーのほうにも、人間関係に新しい動きが。どうもこれからコナーとジャコビーとジャスミンの3角関係が展開されるのでしょうか……。うーん、どうなるんだろう。なんかジャコビーがすごくあて馬な気がする……。
それにしてもコナーは、自分がヴァンパイアの血を引いていることに耐えられるのだろうか。
それにしてもダンピールはレアな種族だからなのか、優遇されっぷりが半端ないな、と思った。不老不死は恵みだと作中でよく言うけれど、双子は自身の特別性をこれからどう受け止めていくんだろう。
この巻はシドリオの魅力大爆発の1冊だったように感じる(しかし、シドリオって姓だったのね)
悪の魅力というか、悪になりきれていない魅力というか……。
これからの双子とシドリオの関係が本当に気になります。
とにかく、この巻は秘密が明らかにされてすごく面白かったです。ヴァンパイレーツを読むならここまでは読みたい! っていうような、区切りの巻とも言えそう。
本国では6巻まで刊行されているようなので、少なくとも今の段階でまだ2冊続きがあるのですね。
日本語版の刊行予定は今のところ未定ですが、なるべく順調な刊行を望みたいところですね。ほんとうどうなるんだろう。
続きを楽しみに待ちたいシリーズです。
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