原題 Teen Power Inc. The Disappearing TV Star
エミリー・ロッダ 著 岡田好恵 訳 大庭賢哉 絵
お勧め度★★★☆☆(3・5位。個人的には後半までのれなかったかなあ)
人間て、どうしてこうなのかしら。どうしていつも、他人にどう思われるかばかり気にしている、見栄っぱりなのかしら? ほんとうに、うんざり。
ティーン・パワー株式会社3冊目。
今回の語り手(そして主役)は学校で一番の美人であるリッチェル。そしてニックも大活躍です。
ティーン・パワー株式会社の皆に、人気アイドルのカサンドラ・キャスが出演するCMのエキストラ役としての仕事が来た! 大喜びするリッチェル。
しかし、そのカサンドラが誘拐されてしまって……??
というようなお話です。
リッチェル、良いですよね。白雪姫みたいな美人なのに、現実的でのんきでわがままで、鍵開けとか読唇術とか不思議な特技をたくさん持っているちょっと不思議な女の子。
アイドルになりたいけど、実際CM撮影とかしてみると、現実の厳しさを思い知っちゃうわけです。
この事件を通してもいろいろなことを感じて成長しつつ、根本的な性格は変わらないという、こののんきでマイペースなところがリッチェルの魅力かも。
しかしティーン・パワーのみんなは巻を重ねるごとに本当に魅力的になっていて素敵。私が一番好きなのは皮肉屋のニックなのですが、彼が主役を張るのはいつなのか、今から楽しみです。
今回の話も面白かったのですが、事件が起きるのが物語の半分手前くらいからなので、ちょっといつもの勢いに欠けるかなあと思い、この点数に。
でも事件が起きてからの後半は、面白くて一気に読めました。
毎回毎回ほのかにミステリ風味なのがいいです。と言っても、今回の事件は割合すぐに目星がついちゃったのですが。それでも今回はリッチェルらしいハッピーエンドでよかったです。
ティーンパワーを読んでると、性別も個性も得意なことも違う6人が、時に反目しあい時に認め合う、そう言った集団での付き合い方接し方というのを、いろいろ感じさせられ、学ばされます。
そして男女の差なく活躍している、ロッダさんに特有の世界観も、こっそりお気に入りの箇所なのです。
すぐ読めるので、気楽に読みたい本を探してる方にはお勧めのシリーズ。
次も楽しみです。
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