原題 Vampirates:Demons of the Ocean
ジャスティン・ソンパー 著 海後礼子 訳 三浦均 絵
お勧め度★★★★☆(ドキドキして、テンポもよくて、面白いです)
「ここが、わが家?」
「この船はとても長いこと航海してきた。グレース、ここは避難所なのだ。流れ者や孤独な者たち。この世のはてへと追いやられた者や、みずからそこにひきつけられた者たちの安息の地だ」
ヴァンパイレーツの2巻。前の巻が微妙なところで終わっていてもやもやとしたので一気に続けて読んでしまいました。
しかし、原題を見て納得。このシリーズ、日本語版は1冊を分冊して2冊に分けて出しているのですね。それはもやもやするはずだ。
今回の話も面白かったです! とくにコナーがいい。今までどこでもよそ者扱いされていた彼が、海賊の仲間に迎え入れられ、剣の修業をし初陣を果たし、認められて成長していく。
この成長がよく伝わってきてとてもよかったです。
コナーのほうの話は、本当に海賊らしい活気に満ちていて、なんだか元気をもらえます。
それに反してグレースのほうのお話は、暗い夜と闇の世界の海賊船。
ヴァンパイレーツの船には船長をよく思わないものもいて、その毒牙がグレースにまで向けられる…。
この展開にはワクワクしました。ヴァンパイレーツ船を追放されたシドリオは、今後も復讐のために暗躍しそうなので、楽しみでなりません。
私が好きなのは、グレースを助け出していつも護ってくれる青い目の吸血鬼のローカンですが、彼も非常に気になる終わり方をしているので、もう続きが気になって気になって仕方ありません。
ローカンと言えば、バーソロミューとあわせて、名前がダレン・シャン氏「デモナータ」シリーズのオマージュでしょうか。そんなところもにやりとしてしまいます。
とにかく、どうにも続きが気になって仕方ないシリーズです。これは面白いです。
次の巻も楽しみにしたいと思います。
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