原題 The Lord of the Rushie River
シシリー・メアリー・バーカー 作 八木田宜子 訳
お勧め度★★★★★(なにより挿絵が本当に素敵です。手元に置いておきたい一冊ですね)
こんなふうにして、月日はすぎていきました。スーザンは、おとうさんのかえりを、いまかいまかとまっていました。そして白鳥たちに、
「金貨をひと袋手にいれるには、ながいあいだかかるのよ」というのでした。
画家としても有名なシシリー・メアリー・バーカーが文章を書き、それに自らの手で挿絵を添えた絵本です。
「白鳥の背中に乗った夢を見た」ところから着想を得たお話らしく、少女スーザンとラッシー川の白鳥の王との交流が素敵です。
何より素敵なのは、やっぱりシシリーが描いている挿絵でしょう。カラーのものと白黒のものがありますが、とくにやっぱりカラーの絵が素敵。女の子が本当に可愛いのです。
このイラストだけでも、何度でもじっくり眺めたいと思ってしまう素敵なものになっています。
シシリーは画家として有名ですが、彼女が描くお話自体もとても素敵です。正統派の童話と言うか、お話というか、古き良き時代のものが凝縮されている感じです。
世話係のおばさんにひどい扱いを受けるスーザン。しかし白鳥に助けられて過ごすうちに、みんな変わっていき、最後はひどい仕打ちを忘れてこの老婆を世話する優しいスーザン。
本当に、昔の、よい時代の物語が活き活きと息づいています。
本当に素敵なお話です。バーカーのファンなら、必読の一冊だと思いますよ!
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