原題 The Books of Three
ロイド・アリグザンダー 著 神宮輝夫 訳 エバリン・ネス 表紙絵
お勧め度★★★★★(素晴らしいファンタジーだと思います)
ケルト地方の物語を読もうという今月の目標のもとに読んだ本。
孤児のタランが、豚飼育補佐という役職に命じられ、予言をする白ぶたの世話係になるところから物語は始まります。
この豚をきっかけにタランは様々な人々に出会い、冒険し、成長します。
児童書、そしてファンタジーとしても、とても王道な内容となっていますが、とにかくとても面白い本だと感じました。
ウェールズの伝承に基づいたさまざまな人物が登場し、タランの導き手として彼の旅を導きます。
とにかくギディオン王子は格好いいし、フルター・フラムはおかしいし、何よりエイロヌイはとってもかわいい。
最初は小さな砦(カーって砦の事だったと思うのですが)の住民だったタランが、旅に出て、名誉や友情、勇気をを尊重する青年に成長していくさまが、とにかく心を打たれます。
本を読んでいる私たちも、タランとともに成長し、自己を振りかえることができる一冊。
そしてその中に漂う香り高いウェールズの伝承が現代によみがえり、物語を想像力豊かにしています。
正直、最初はあまり期待していなかったのですが、とても面白かったです。やっぱり読まず嫌いはよくないですね。
とてもお勧めの一冊です。
にほんブログ村[0回]
PR