(2013年感想40冊目)
原題 Key to Rondo
エミリー・ロッダ 著 神戸万知 訳 水野真帆 絵
おすすめ度★★★☆☆(3分冊の1冊目なので、まだまだ様子見かな。)
しかし、同じくらい強い気持ちで思うのだ。ミミがたったひとりで危険にとびこもうというのに、自分はかくれているなんて、どうしてもーーとにかく、どうしてもーーできないと。(p163)「リンの谷のローワン」、「デルトラ・クエスト」などのシリーズで日本でも有名なエミリー・ロッダさんの別シリーズものです。
話の本題に入るまでが長いなと思ったら、それもそのはず、これは1冊の本を3分冊した、最初の1冊だからですね。それなら3冊まとめて借りてくればよかったなとちょっと後悔です。
小学校中学年~高学年向きの子供のための本ですが、個人的には好きな作家、好きな出版社、好きなイラストレータさんが挿絵を書いているという理由で、読むのを楽しみにしていました。
そう、なによりも水野真帆さんが描く表紙や挿絵が、なんとも可愛らしいです。この挿画のためだけでも、読む価値はあった! と思います。
お話は、エミリー・ロッダさんらしいお話だなあという印象でした。でも、リーフやローワンに比べると、主人公のレオは魅力があまりないかな?? という気もしないではありませんが。レオ、とにかく真面目なんですよね。
レオと違い魅力的なのが、またいとこのミミですね。ロッダの描く女の子は、みんなそれぞれ違う強さを持っていていいなと思います。青の王妃やダーティなどの悪役もなかなか魅力的で、今後に期待です。
それにしてもロンド国内の描写は秀逸ですね。オルゴールに描かれた絵が、そのままロンド国を表しているというのも、王道ですが、ワクワクしました。
なにはともあれ、レオとミミがこれからどんな仲間や敵と出会い、どんな風に成長するのかが楽しみでなりません。
デルトラは表紙から男の子向けかなー、と思ったのですが、こちらは女の子が読むにはちょうどいいかも。
これからが楽しみなシリーズです。
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