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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
性別:
女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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蜘蛛の巣 上 (創元推理文庫)
蜘蛛の巣 上 (創元推理文庫)
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 882
  • 発売日: 2006/10/24

原題 The Spider's Web
ピーター・トレメイン 著 甲斐萬里江 訳
お勧め度★★★★☆(アイルランドやケルトが好きな人には★5)

「キルデアのフィデルマ、あなたの困ったところは、ご自分の専門において、優秀でありすぎる、という点ですな。何しろ、あなたの叡智は、今やアイルランド五王国中に響きわたっているほどだ」
「そのような評判、あまり嬉しくはありませんわ」と彼女はつぶやいた。

修道女フィデルマシリーズの、邦訳第一弾。しかしこれは正確には第五作目にあたります。日本では色々な事情により刊行順に翻訳とは行かなかったらしく、初期の作品の中で日本人でも興味を持ってもらえそうなものを選んだとのこと。
でもこのあと3作目や4作目や1作目を翻訳したんだから、刊行順に翻訳もしてほしかった気もしなかったりします。

この話は海外のミステリに分類されますが、探偵役は修道女のフィデルマ。彼女は修道女であると同時にマンスターの王様の妹でもあり、法廷弁護士(ドーリィ)でもあり、その中でもかなり高位なアンルーです。
舞台となる7世紀のアイルランドでは、フィデルマのように女性が弁護士として法廷に立つのは珍しいことではなかったそうです。
ワトソン役はサクソン人のエイダルフ修道士。フィデルマの善き友人で、理解者です。

彼女たちが、マンスターの王である兄の要請で、とある部族の問題を解決しに行くところで、その部族で起こった殺人事件の解決に乗り出します。
最初犯人は身体に障害を持つモーエンという青年だと目されていたが、どうも違うようで……?

上下巻なので、上巻だけではまだ事件の全貌は謎に包まれています。
でも、舞台となる7世紀のアイルランドの描写が本当に素晴らしいです。
作者様はケルト学者であるらしく、その確かな知識で構築される緻密な世界観は、読んでいて興味深く、新しい発見が出来ます。アイルランドの宗教観では、キリスト教でも男女平等だとか、障害者を保護するしっかりとした法律が存在していたとか……。

主人公のフィデルマは、設定からしてスーパー・ウーマンのような感じがしますが、でも、実際に居ないことはない女性でした。
ただ、やはりちょっと物言いがきついというか、冷たいというか、誇り高いところもあり、特に同じく気位の高い女性と話すシーンなどははらはらと心配させられます。
でも友人のエイダルフと話すときなど、とても魅力的な女性です。
そのエイダルフはなかなかの好青年で、加えて美青年らしい。よくフィデルマをアシストしています。

まだ上巻なので、ミステリとしてどのくらいの出来なのかはわかりませんが、世界観の書き方なら一級品。
あまりなじみのない時代ですが、物語中の描写や巻末の注釈などが充実しているので、戸惑うことなく読めました(むしろ注釈が楽しい)
まるで昔のアイルランドで本当に暮らしているかのような、そんな気分が味わえます。

アイルランドの歴史などに興味のある方には特におすすめ出来る一冊です。
後編も楽しみです。

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ドラゴンランス〈2〉廃都の黒竜〈下〉 (角川つばさ文庫)
ドラゴンランス〈2〉廃都の黒竜〈下〉 (角川つばさ文庫)
  • 発売元: アスキーメディアワークス
  • 価格: ¥ 714
  • 発売日: 2009/08

原題 Dragons of Autumn Twilight
マーガレット・ワイス & トレイシー・ヒックマン 著 安田均 訳 ともひ 絵
お勧め度★★★★☆(ドラゴンの魅力が一杯の一冊です!)

なぜ、おれたちが? タニスは痛切に考えた。これほど英雄にふさわしくない集団が今までにあっただろうか──言い争い、不平をこぼし、我を張りあい──おれたちの半数は残りの半数を信用していない。


ドラゴンランスつばさ文庫版の一巻目の下巻です。上巻を読んだ人向けなので、ぜひ上巻から読んでくださいね。表紙はレイストリン。なんか可愛い……ですね。

今回の話は廃都ザク・ツァロスでのダンジョン探索がメインです。
ドラゴンランス、そして何よりこの話の中ではドラゴンがとっても魅力的に描かれています。
圧倒的なまでに恐ろしいのに、「なんて美しいんだ……」と感嘆させてしまうドラゴンという存在の圧倒感。
ドラゴンが好きな全ての方にお勧めの一冊です。

登場人物はそれぞれ複雑なトラウマやコンプレックスを抱え、その人間的弱さが、英雄的な冒険以上に克明に描かれています。
そんな人間の本質が描き出された素晴らしいファンタジーです。

また、基本的にすごく評判の悪いイラストですが、私は悪くないと思います。よく書けてると思いますよ。
何よりずっと夢みて想像してきた色々な名場面が、実際にイラストに描かれるのは、むしろ感慨深いものがあります。

本当に素晴らしい本だと思います。続刊を切に望んでいますが無理なのでしょうか。
もし興味をもたれた方は、図書館などで絶版になっているシリーズも読んでみてください。
様々な本が大河の奔流のように脈々と出ていて、その読書体験はきっとかけがえのない物をもたらしてくれると思います。

本当にお勧めです。

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NO.6〔ナンバーシックス〕#8 (YA!ENTERTAINMENT)
NO.6〔ナンバーシックス〕#8 (YA!ENTERTAINMENT)
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 998
  • 発売日: 2009/07/25

あさのあつこ 著
お勧め度★★★☆☆(面白いんだけど…あっさりすぎるのかな…なんか微妙です)

「わたしには想像もできないほどたいへんな……たいへんなことを経てきたのね。ここまで来ることだって並大抵じゃなかったでしょ。それでも、あなたは来てくれた。わたしは……それで、もう十分。ありがとう、紫苑。ほんとうにありがとう」
「まるで遺言だな」
紫苑の傍らに立ったまま、ネズミが呟いた。

No.6の第8巻。いよいよ物語もクライマックスです。
沙布との再会、そして別れ。NO.6で起こる暴動と殺人。撃たれて命も危ういネズミ、そして彼らの帰りを待つイヌカシと力河。

正直起こったこと、話が進んだことと言えばこれだけなので、全体の印象としてはあまり中身がなく、登場人物たちが微妙に口の悪いちちくりあいをしているように見えなくもありません。アニメ化が企画されていますが、正直アニメにしたら1話くらいで終わってしまうような内容だと思います。
それでも面白く、次の最終巻に向けて物事は動き始め、進んでいます。
なのでそれなりに楽しいのですが、この話は最初の方が本当にすごく楽しい物語だったので、そのクオリティを維持して欲しかったなぁという印象です。
それでも好きな物語なので、最後まで読みますけどね。
確か最近出た次の巻が最終巻なので、無事終わってくれたのなら何よりです。
ネズミと紫苑とNO.6の行く末を、見届けたいと思います。

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ドラゴンランス 1 廃都の黒竜 (上) (角川つばさ文庫)
ドラゴンランス 1 廃都の黒竜 (上) (角川つばさ文庫)
  • 発売元: アスキー・メディアワークス
  • 価格: ¥ 798

原題 Dragons of Autumn Twilight
マーガレット・ワイス & トレイシー・ヒックマン 著 安田均 訳 ともひ 絵
お勧め度★★★★☆(すごくいい本だと思いますよ! 一度は読んでほしいシリーズ)

「タニス、森羅万象はどのくらい確実でしょうね?」魔法使いが答えた。「ぼくには次の呼吸も確実ではありませんよ。でも、行くならどうぞ。生あるものが出られたことのない森へおいでなさい。死は生命にとって大きな確実性を持つものですからね」
ハーフ・エルフの胸に、レイストリンを山腹から放り投げたい気持ちがわきあがった。

私の大好きな本の一つであるドラゴンランスのつばさ文庫版。今回は何度目かの再読。しかも傍らには原書を置いて。
アメリカではベストセラーのシリーズで、100以上の本が今も出続けています。
日本でもたびたび出版されて、そのたびにファンタジー好きの心をつかんできた作品です。

とにかく、いささか公平な書評や感想は書けないかもしれないですが、何度読んでも面白い作品だと思います!
この版の特徴は、他の版に比べて訳文が多少手直され、より読みやすくなっていることと、好き嫌いはわかれるでしょうが挿絵が入っているので臨場感が出ること、巻末には種族やモンスターの図鑑が載っていること、でしょうか。
この本からファンタジーに触れるすべての人に優しい設計になっています。

ドラゴンランスと言いつつ、この本では実際にはドラゴンが出てこないのがちょっとさみしいですけど、人間の感情や関係性、物事の本質などが鮮明に描かれています。
すべての本が好きな方に、一度は読んでほしいシリーズです。

騎士、エルフ、ドワーフ、魔法使い。日本のゲームにも多大な影響を与えた作品ですが、王道の設定の中にも微妙に「外して」いるところがあるのがやっぱりたまりません。
続刊を待っているんだけど、どうなるかわからないところだけがちょっと残念です。

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最後の戦い―アーサー王宮廷物語〈3〉
最後の戦い―アーサー王宮廷物語〈3〉
  • 発売元: 筑摩書房
  • 発売日: 2006/04

ひかわ玲子 著 橋賢亀 表紙絵
お勧め度★★★★☆(アーサー王入門編に最適のシリーズ)

「本当に……どうしてこんなことになってしまったのだろう? あれほどに結束を誓いあった我ら円卓の騎士団であったのに」

ひかわ玲子さんによるアーサー王伝説の最終巻。なかなか面白く、続きが気になって一気に読んでしまいました。
前巻が華やかな宮廷模様や聖杯探索、恋物語などで彩られていたけれど、今回はどのページにも死と血のにおいが漂う凄惨な内容となっています。

ついに明るみにされた王妃ギネヴィアと騎士ランスロットの不義の愛、そこから二分にわかれる円卓の騎士、それを清算するための遠征中に、アーサーの不義の子モードレットが、キャメロットを乗っ取ったという知らせ……。親子はたがいに殺しあう最後の戦いへ……。
すべての悲しみを取り除くという聖杯はアーサー王の手の中にはないのか? 人々の願いもむなしく、キャメロットは没落していく……。

上記の抜粋はユウェイン卿のお言葉ですが、この物語のすべての人々の気持ちを代弁している言葉だと思います。
アーサー王伝説って、本当はとっても痛ましいお話しで、その伝説の本質のようなものを、ひかわさんは見事に書いているという印象でした。
その中に、オリジナルのキャラクターであるメイウェルとフリンが希望を信じ、残している……という感じですね。

アーサー王伝説を下敷きにした日本人が書いた物語としては漱石の、『薤露行』が有名ですが、実は本格的なものはそれ位しかなく、ひかわさんの試みは意欲的で、そうして成功しているのではないかと思います。

円卓の騎士が分裂し、親子や兄弟が戦わなければならない状況下の今回の話は、本当につらいです。
改めて本当に、人の心とはままならないものなんだなぁと思わせてくれます。

アーサー王初心者にはお勧めの一冊なので、ぜひどうぞ。本の装丁も美しいです。

ただちょっと言えばひかわさんの文体、やたら句読点が多いので少し疲れました。
でも、とてもいい本だったと思います。

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