忍者ブログ
紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
| Admin | Write | Comment |
カレンダー
01 2026/02 03
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
カウンター
フリーエリア
にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村 もしよろしければぽちっとお願いします!
最新コメント
[06/25 Smithk712]
[06/23 Smithc712]
[09/10 マユリ]
[09/08 fallclover]
[06/16 マユリ]
プロフィール
HN:
マユリ
性別:
女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
バーコード
ブログ内検索
P R
忍者アナライズ
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

白馬の王子 (ハヤカワ文庫 FT 48)
白馬の王子 (ハヤカワ文庫 FT 48)
  • 発売元: 早川書房
  • 発売日: 1983/01

原題 Prince on a White Horse
タニス・リー 著 井辻朱美 訳 中山星香 表紙絵
お勧め度★★★★★(なんだか無性に好きな1冊です)

だがそれとは別に、自分が王子であること──何という王子だろう?──白い馬にのっていること──誰の馬だろう──そしてこの荒野を十時間にわたって駆けつづけていること──なぜだろう──だけがわかっていた。もしかしたら、自分は休日を楽しんでいるのかも知れない。

なんだか無性に読み返したくなって読んだ1冊。
と言っても、昔読んだときはあまり肌にあわなくて、挫折してしまった1冊でもあるのですが、人は変わるもので、今読み返したら本当に面白く感じた1冊でした。

自分がだれで、どこからきて、何をするべきなのか? そう言った一切の記憶のない、白馬に乗った王子が繰り広げる探索(クエスト)
馬はしゃべらないと言いつつもなぜかしゃべっている丁寧だけどあまりやる気のない白馬(たまにライオンになる)を相棒に、荒野の魔女、森のチャンピオン、空の住人、ドラゴン、水の妖魔などが跋扈する世界をゆく。
しかも、王子は<待たれていた救世主>なんて呼ばれてしまい……。
そんなたいそれたものになる気はさらさらない王子は、それでもやる気なく事件に巻き込まれていく……。

というようなお話。

とにかくコミカルで、思わずクスッと笑ってしまうような、そんな脱力系のアンチ・ヒーロー物のファンタジーです。
個人的にこの王子の性格と、人を食ったような馬との掛け合いが楽しくてなりません。

タニス・リーと言うと、「平たい地球シリーズ」に代表される耽美で幻想的な作風が有名で支持を集めていますが、それとは打って変わって、だいぶ肩の力を抜いたファンタジーです。
でも、さすがはタニス・リー。コミカルな中にも、随所にうっとりするような表現とイメージの世界であふれています。とくに色彩の幻想的な美しさはたまりません。

個人的に、王子のこの性格が好きで好きでたまらない。
「あなたのような方が乙女の頼みを無視するわけはないでありましょう?」
「いや、ところがそうするんだ」
みたいなやり取りとか。
他の登場人物が結構真面目なだけに、王子と馬のやる気の無さが際立ちます。
でも、まじめなゲメルとかイソームとかもとても愛らしいですけどね。

そんな王子でもやるときはやるようで、そこがまた格好いい。「ジュウェルスター!」という鬨の声は、ファンタジー好きとしては血潮が熱くなります。

あとがきで翻訳者様も言っていますが、タニス・リーの入門としてはちょうどいい1冊ではないかと思います。
本当に大好きな1冊です。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

拍手[0回]

PR
花むすめのうた
花むすめのうた
  • 発売元: ほるぷ出版
  • 発売日: 1984/07

原題 Pohadka o kvetusce a jeji zahradce
フランチェシク・フルビーン 作 イジー・トゥルンカ 絵 千野栄一 訳
お勧め度★★★★☆(4・5位。とにかく絵がいいです)

庭は なみだをうかべると 花をのぞきこんだ。
そこには だれがいたとおもう?
小さな女の子が すわっていたんだ。
花からうまれた 花むすめだよ。

チェコの絵本作家、トゥルンカの挿絵によるチェコの絵本。チェコってクリエイター的には穴場で、本当に良質の物をたくさん作っている国ですよね!
この絵本も、トゥルンカの挿絵が本当に素敵です。

絵本としてはなかなか大きなサイズで、ボリュームもあります。でも、題名通り歌うように訳されているので、読むのは苦ではなく、むしろ楽しく読めるはず。

内容はハラハラドキドキしてしまった……、というか結構理不尽な展開でしたが、最後はハッピーエンドで、余韻のある終わり方で良かったです。

文章も挿絵も本当にきれい。このトゥルンカの絵のタッチ、たまらなく好みです。
本のサイズも大きいので、絵も大きく載せられているのが魅力。

翻訳の文章もきれいなので、声に出して読んであげたい絵本ですね。
とにかく、この独特の絵が本当に本当に素敵です。
チェコの言葉はさっぱりなので、原題がどういう意味なのかはわかりませんが、花むすめのうたという邦題も素敵です。
トゥルンカさんは、結構有名なクリエイターのようで、さまざまな活動を展開していたようです。
これから、ちょっといろいろ探してみようかな、などとそんな風に思った1冊でした。
お勧めです。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

拍手[0回]

シャロットの姫
シャロットの姫
  • 発売元: バベルプレス
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2009/10

原題 The Lady of Shalott
アルフレッド・テニスン 詩 ジュヌヴィエーヴ・コテ 絵 長井芳子 訳
お勧め度★★★★☆(ゆっくりと余韻がしみわたるような一冊です)

一人ランスロットは、しばし佇みじっと見入る
「何と美しいお顔立ち
神よ、亡き姫に恵みを与えたまえ
シャロットの姫君に」

アーサー王伝説に材をとった、アルフレッド・テニスンの有名な詩を、気鋭の画家ジュヌヴィエーヴ・コテが絵を描いたもの。

なかなか、スルメなタイプの一冊だと思いました。何度も何度も読み返して、この本に込められたメッセージや遊び心、象徴性や優しさ、希望に気づく……、と言ったような。
全体的にコテの画風は派手さはないのですが、心にしみわたるようなぬくもりがあってそこがまたなんとも言い難くいいのです。

また、この絵本の中で、コテは蝶のイメージを随所に使うことで、新しい解釈をこの詩に投げかけたと思います。
アーサー王時代の農夫がサングラスをかけた絵で描かれているあたりの遊び心も、いいなあと思いますね。

翻訳は、一つの物語として違和感なくリズムよく読めるものへと仕上がっています。詩の翻訳は美しいですが難解な物が多いので、物語の内容をかみしめたい人には向いてるのかなあ、と思います。
ただ、美しい翻訳であるとは行かないような気もしますけれど。でも、テニスンの持つ詩の抒情性はよくあらわれた翻訳になっていると思います。

何より、この絵本を読んだ後の、胸が少し暖かくなるような、希望が灯るような、そんな読後感がたまらないです。最後シャロットの姫が蝶になって跳びあがっていく時の絵が、一番美しく心を打ちます。
本当に、心に響く絵本だと思います。

気になっている方は、読んでみてはいかがでしょうか?
お勧めの1冊です。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

拍手[1回]

闇の守り手1 - ナイトランナー I (C・NOVELSファンタジア)
闇の守り手1 - ナイトランナー I (C・NOVELSファンタジア)
  • 発売元: 中央公論新社
  • 発売日: 2005/05/26

原題 The Nightrunner Series1 Luck in the Shadows
リン・フルエリン 著 浜名那奈 訳 由貴海里 絵
お勧め度★★★☆☆(キャラが好きな人にはお勧めできる本です)

「あなたはぼくのことをほとんど知りません。どうしてぼくなんかを連れていこうとするんです?」
「確かにわたしはお前を知らない。おそらく、お前を見ていると思い出すせいだろう──」
「あなたの昔の知り合いを?」アレクは疑い深く口をはさんだ。
「昔のわたしをだ」

刊行当時から表紙のイラストとC・NOVELS初の翻訳ものということで気になっていたのですが、今になって思い出したように読書した1冊。
表紙の雰囲気が良いですね。でも本文中に挿絵がなかったのが残念でした。口絵と登場人物紹介はあるのですが……。
翻訳やキャラクターの造詣はまるで日本人が書いた本であるかのようで、翻訳ものが苦手な方でも割と読めるタイプの文章だと思いました。

あらすじとしてはまさに本の裏とかいろいろなサイトの紹介文に書いてある通りなので、こちらではあまり触れません。
無実の罪で投獄された猟師の少年アレクが、謎の美青年サージルに救われ、密偵である彼の弟子となって旅をする……。しかし、知らずに持ち帰った宝のせいでサージルの身体に異変が。アレクはサージルを癒すため、ナイサンダーと呼ばれる老人を訪れるため旅を続ける……。
というような話。

一応剣が出てくるファンタジーですが、個人的にこのシリーズの最大の特徴は全編に漂うリリカルなボーイズラブ臭のように思います。
サージルもそう言った嗜好の持ち主であるということがにおわされたり……。上手く言えないのですが、全体的にすごくBLっぽいんですよねえ。
アレクとかいかにも「受け」っぽいキャラなので、個人的にはあまり好きになれないんですよね……。

世界観やストーリー自体はよく作りこまれたファンタジーですが、合間合間にそういうものがにおわされるため、そういうのがお好きな方や、キャラクターが好きになれないと読むのがつらいかも。キャラクターが好きなら、間違いなく楽しめるはずです。

サージルは密偵として時に吟遊詩人になったり、あるときは老婆になったり、あるときは女装したり、さまざまな顔を見せてくれます。なんでもそつなくこなしそうなサージルですが、意外と精神的に脆い部分があって、そこがまた良いですね。アレクのほうがよっぽどたくましく育ちそうです。

個人的にこの小説でたびたび出てくる、チップを渡すときの、「そのお金でわたしの健康を祝して飲んでちょうだい」って言い方が何だか好きです。

それでも個人的には、まだまだ様子見って感じのファンタジーでしょうか。嫌いではないのですが。

翻訳も読みやすいのですが、大事な事件がさらりと書かれてたりするので、え、いつの間にそんなことに?? ってなりがちなのが玉にきず。まあ、処女小説らしいので、次第に改善されると思いますが。

何よりイラストがきれいですし、面白いシリーズだと思います。そういう描写に抵抗がなく、気になる方は読んでみてはいかがでしょうか?

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

拍手[0回]

アーサー王物語伝説 魔術師マーリンの夢
アーサー王物語伝説 魔術師マーリンの夢
  • 発売元: 原書房
  • 価格: ¥ 1,995
  • 発売日: 2000/07

原題 Merlin Dreams
ピーター・ディキンスン 著 山本史郎 訳 アラン・リー 絵
お勧め度★★★★☆(あまりアーサー王らしくありませんが、文章、挿絵の美しさは随一です)

曠野を、丘をさがしても、
どんな岩の下にも、そんな男などいない。
だが、生まれくる人びとの心の底に埋もれながら、
男の心は夢をみる、夢をみつづける。

アラン・リーの挿絵の美しさに惹かれて読了。アラン・リーと言えば、指輪物語の愛蔵版の挿絵で有名な人ですね。
アーサー王伝説に登場する魔術師マーリンが、乙女ニムエに夢中になり、彼女に教えられるだけの魔術を教えたら、逆に岩の中に閉じ込められてしまったというマロリーのエピソードから着想を得ています。
本作はその閉じ込められたマーリンが見る夢という形で語られています。

マーリンは夢から目覚める合間に過去のことを思い出します。夢の内容はアーサー王とはあまり関係がなく、童話のような物語たちといった雰囲気です。
マーリンのことも「男」、ニムエの事は「女」と統一されて表現されているので、本当にアーサー王に着想を得た話なのか、どこの国のどの時代の話なのか、非常にあいまいな気分になります。
ファンタジーと分類しましたが、非常に幻想文学的なお話です。

マーリンが見る夢の中のお話でも、夢がキー・ワードになる話は多いので、本当にそういう意味では幻想的なのですよ。

アーサー王の話はあまりないけれど、その時代のエッセンスというようなもの、騎士や乙女たちの交流や当時の暮らしぶりなどの雰囲気はとても出ていて、これは形を変えた一つのアーサー王伝説の形なのかもしれないなあなどとそんなことを考えてしまいました。

アラン・リーの挿絵は文句なく美しく、訳文も硬質な美しさをまとっていて、カラーも白黒の挿絵もふんだんに挿入されているので、アラン・リーのファンなら必読の1冊だと思います。
とにかくきれいな本なので、そういうものが読みたい方にはお勧めです。

にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村

拍手[0回]


Copyright c Enchanted by Books マユリの本棚 2冊目。。All Rights Reserved.
Powered by NinjaBlog / Material By 人形首 / Template by カキゴオリ☆
忍者ブログ [PR]