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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
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Since2010.11.26
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読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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ピポ王子 (ハヤカワ文庫 FT 18)
  • 発売元: 早川書房
  • 発売日: 1980/03/31

原題 Histoire du Prince Pipo, de Pipo le cheval et de la Princesse Popi
ピエール・グリパリ 著 榊原晃三 訳 内田善美 絵
お勧め度★★★★☆(手元に置いておきたい一冊)

むかしむかし、あるところに、とてもとても美しいお話がありました。ところが、だれもこのお話を決して書きもしなければ物語りもしませんでした。だれもこのお話を知らなかったからです。

フランスの作家、ピエール・グリパリのファンタジー。原題の全訳は、「ピポ王子と馬のピポとポピ王女の物語」です。もうこれだけで、なんだか楽しそうなお話、という気がします。

この物語で面白いのはお話の構造と語り口でしょうか。
最初にピポ王子とあまり関係のないうそつきの男の子の話が語られ、その次にこのピポ王子のお話がどうして生まれたかのいきさつが語られ、そうしてやっとピポ王子の物語が語られます。この、あるお話のお話、好きです。
そう、ピポ王子の物語は、ピエールさんが夢で見たけど、思い出せずに一時期忘れられてしまったお話なのです。

夢で見たお話だからなのか、本当に夢を読んでいるようなお話です。新生児デパートで父親と出会ったピポ、優しかった両親がある日いきなり意地悪な魔女になってしまう理不尽な展開……。
ピポは自分の優しかった両親を探し出すために冒険に出るのです。

子供向けのファンタジーではありますが、ところどころにファンタジーらしさを感じさせる良品です。
特に私は、内田善美さんの繊細で美しい挿絵が好き。この挿絵のためだけに、手元に置いておく価値があるようにも思えてしまいます。

それに、とてもとても美しいお話と語られているから、よくわからないけれど心の奥底で、本当に美しいお話のようにも感じてしまいます。
ピポがドラゴンになってしまう周辺のお話は、この物語のもっとも美しいエピソードの一つに感じます。お気に入り。

とはいえ、これは夢のようなナンセンスなお話ばかりではなく、作者のグリパリさんの哲学のようなものも充分に感じる事が出来る、奥深い1冊でもあると思います。

とにかく不思議な雰囲気の1冊。そういうのが好きな方は、是非読んでみて下さい。私も手元に置いておきたい本です。

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夏の王
夏の王
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2001/07/25

原題 The Summer KIng
O.R.メリング 著 井辻朱美 訳 こみねゆら 表紙絵
お勧め度★★★★☆(読み進めるほどに面白い1冊)

「あたしにともせっていうの?」
「それは<夏の王>の仕事だ」
彼はもういっぺん身をかがめた。銀の海に浮かぶ、二つの暗い月のような目。
「その<夏の王>をさがしだしてほしいのさ」

メリングのケルト・ファンタジー4作目。日本で一番最初に邦訳された「妖精王の月」の後日譚にあたるお話です。
「妖精王の月」で妖精王が妖精界からいなくなってしまったわけですが、そのことが妖精界に波紋を投げかけているのです。
そんな妖精界に今回関わることになるのはローレルとオナーという双子の姉妹。
しかしオナーは1年前に、ローレルと喧嘩をしていた時期に事故にあって亡くなってしまいます。
妹の死を自分のせいだと責め続けているローレルは、妹の日記から、妹が死の直前に交流を持っていた人々(妖精)たちに接触をはかり、妹の代わりにとある使命を引き受ける事に……。

というようなお話です。

妹の死というものが物語の最初にあるため、そうしてローレルがそれで自分を責め続けているため、最初はどうにも重々しく哀しい雰囲気が覆う一冊となっています。
でも、そんなローレルが旅を通して、さまざまな人と出会い別れていく中で、徐々に変わっていく……。
その様子が嬉しく、また明るくもあるので、読み進めるたびに面白くなっていき、そうして素晴らしい最後へとつながっていきます。

最後のほうの展開は本当に面白かったです!<夏の王>の正体がわかったときには、思わずドキドキしてしまいました。<海賊女王>グレイス(グローニャウェイル)との交流も印象的です。

「妖精王の月」の登場人物もちらっと顔見せしてくれてうれしい。とくにミディールは前作でひとりだけちょっとかわいそうだったので、今回はいろいろ報われて良かった。おばばやダーラが出てきてくれたのも嬉しいです。でも「妖精王~」を読んでから結構間が空いていたのが悔やまれます。やっぱりこのシリーズはいろいろつながりがあるので、読むなら一気読みがいいなあと思ってしまいました。
現代と過去、そうして妖精界を行き来する物語ですが、ところどころにファンタジーの精髄みたいなものが感じられて、やっぱりとても素敵な1冊になっています。
メリングの物語はどれも少女漫画っぽいですが、この話が、読んでいて一番漫画に向いてそうだな、と思った1冊でした。

とにかく本当に最後がいい。最後まで読むと、ローレルと一緒に私たちまで、心が軽くなっていくような気もちを味わえます。
次の作品も楽しみに読みたいと思います。

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トワイライト〈1〉 愛した人はヴァンパイア
トワイライト〈1〉 愛した人はヴァンパイア
  • 発売元: ヴィレッジブックス
  • 価格: ¥ 1,000
  • 発売日: 2005/08/10

原題 Twilight
ステファニー・メイヤー 著 小原亜美 訳 ゴツボ×リュウジ 絵
お勧め度★★★★☆(読み始めたら続きが気になって気になって!)

「すまない」気持ちはこもっているみたい。「すごく失礼な態度をとってしまって。でも、こうしたほうがいいんだ。ほんとうに」
目をあけた。エドワードの表情は真剣そのものだった。
「意味がわからないわ」警戒した声でいった。
「ぼくたちは親しくならないほうがいい」

全世界で読まれ、映画にもなり、トワイライターと呼ばれる熱狂的なファンをも生み出すにいたったアメリカのティーン向けヴァンパイア・ピュア・ラブロマンス。アメリカのほうでは本当にすごくブームになったみたいです。
日本でも数年前に映画が公開されましたが、私はテレビで放送されたのも含めてほとんど見たことはありませんでした。
ある日吸血鬼ものということで急に読んでみたくなり、でもあまり期待しないで読み始めたら、なんだかすごくはまってしまいそうです。
このシリーズは全4部作構成ですが、この本は第一作を3分割したものの最初の部分にあたります。

主人公はどこにでもいるおとなしい17歳の少女、イザベラ(ベラ)
一緒に暮らしていた母親の再婚を理由に、父親のもとで暮らし始めます。
新しくすむことになった田舎町の学校で、ベラは不思議な雰囲気の超美系の男子生徒、エドワード・カレンと出会います。
しかしエドワードは、何やら普通の人とはちょっと違うみたいで……?? 彼に惹かれながらも、エドワードからは「親しくならないほうがいい」などと言われてしまい……。

というような話。

面白かった! いろいろ突っ込みどころや、なんかなあと思う点もあるけど続きが気になってしまいました。
ベラが本当に普通の女の子なのがいいです。こんな私みたいな読者でも、どことなく共感できる部分のある女の子。まあ、そのベラが転校した先の学校で急にモテモテになるのは、なんでだよ! とか思ってしまいましたが。田舎だからなのか?
エドワードは、とっても格好良くて、ベラが危なくなるとどこからともなくあらわれて助けてくれて、不思議な雰囲気があるけれど魅力的な男の子。エドワード、嫌いじゃないです。恰好いいな。

とにかく、この二人の距離感というか、エドワードに惹かれていると自覚したベラの一喜一憂っぷりとか、ふたりのじれったさというかが、とにかく気になって思わず先に先に読んでしまいました。エドワードにとっても、ベラは唯一といってもいいような未知数の存在で、彼女といる事に戸惑ってしまいます。そんなところがいい。
これ以降はジェイコブも交えて、微妙な関係になったりするんだろうか。楽しみです。

文章自体は特にどうということはない、読みやすい簡素な文章なのですが、話の持ってきかたが上手いのでしょうね。

逆に、まだほんの最初だからなのか、ヴァンパイアといいつつあまりヴァンパイア感が出ていなかったのが残念でした。他のカレン家の人々の活躍も楽しみにしていたのに、あまりクローズアップされなかったのも残念。

でも一巻を読み始めれば、二人の恋の行方が気になってしまう。そんな本だと思います。
お勧め。気になった方は、是非読んでみて下さい。

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竜の子ラッキーと音楽師 (大型絵本)
竜の子ラッキーと音楽師 (大型絵本)
  • 発売元: 岩波書店
  • 価格: ¥ 1,953
  • 発売日: 1994/11/07

原題 The Minstrel and the Dragon Pup
ローズマリー・サトクリフ 著 エマ・チチェスター=クラーク 絵 猪熊葉子 訳
お勧め度★★★★☆(4・5位。とにかく心温まる絵と物語が素敵)

竜の子は母さんをちっともこいしがりませんでした。なぜなら、音楽師がいたからです。やがて音楽師の歌はすらすら生まれるようになりました。なぜなら、愛するものができたからです。

ローズマリー・サトクリフの最晩年の絵本。サトクリフの死後に出版されたものですね。
今年が辰年だからか、図書館の特集コーナーに置いてありました。サトクリフ自体は個人的にちょっと苦手意識のあった作家さんなのですが、タイトルとイラストに惹かれて借りてきました。

ちょっとした事故から卵の時に母親と離れ離れになった竜の子は旅の音楽師に拾われ、ラッキーと名付けられて共に旅に出る事に。
しかし滞在していたとある町で、悪い人間にラッキーをさらわれてしまいます。
音楽師とラッキーは無事に再会できるのでしょうか??

というようなお話です。

サトクリフの書く小説はあまり温かみが感じられないというような印象があって(あくまで印象ですよ)あまり手に取らなかったのですが、この本にはなにより、音楽師と竜の子ラッキーの絆と愛情の温かみがありました。
なによりイラストがいいですね。それにドラゴンと音楽師という組み合わせも、本当に大好きな組み合わせです。

それにこの話に出てくるドラゴンは、全然怖くないです。サイズも小さいですし、描かれるドラゴン像からしてほのぼのするのがとても和んでしまいました。サトクリフのあたたかいまなざしを感じます。
ラッキーと音楽師の関係、愛するものがいる事の素晴らしさは、本当に素直に胸に訴えかけます。
この本はそう言った大切なことを教えてくれる絵本だと思います。

本当に何より、お話の雰囲気に絵の雰囲気がぴったりあっていて、いいなあと思います。
ラッキーと音楽師が無事に再会できるかどうかは、是非ご自分で確かめてみてくださいね。

全体的な雰囲気がなかなか、好きな一冊です。

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メルヒェン (新潮文庫)
メルヒェン (新潮文庫)
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 380
  • 発売日: 1973/06

原題 Marchen
ヘルマン・ヘッセ 著 高橋健二 訳
お勧め度★★★★☆(ヘッセらしさの詰まった珠玉の短編集)

「ああ、わたしはおまえのために、わたしの知っている一ばんよいことをお願いしたんだけれど、ひょっとすると、ほんとうによいことじゃなかったかも知れないね。たとえみんなが、みんなの人がおまえを愛するとしたって、だれもおまえのおかあさんほどおまえを愛することはできないんだからね」

友人から借りたヘッセの短編集(ありがとう!)
ヘッセは大好きな作家の一人ですが、いままで読んだのはどれも長編だったので、短編というのはどうかなあと思い、なかなか手がつけられず……。

とはいえ読んでみて、短編集という形こそが、ヘッセの詩人らしさ、純粋な作家らしさを一番表しているように感じました。

この短編集には「アウグスツス」「詩人」「笛の夢」「別な星の奇妙なたより」「苦しい道」「夢から夢へ」「ファルドゥム」「アヤメ」「ピクトルの変身」の9篇を収録しています。

その中でも私のお気に入りはやっぱり「アウグスツス」天使が奏でるオルゴールのような音色の美しさと、人生の深さを考えさせられる名品ですね。あとは「笛の夢」「ファルドゥム」もお気に入り。「アヤメ」もいい。

この「メルヒェン」を読んで感じたのは、ヘッセの物語から考えるのは、生であり、愛であり、死であるということ。つまり人生であるということだと思います。ヘッセほど人生を深く考え、その憧れと苦しみを抱き、真の深みにまで到達した作家は少ないように思います。

本当に、大人向きの創作童話集と言った趣があります。

ヘッセの作品はヘッセの生きた時代、あるいはヘッセの精神をそのまま反映しているので、ヘッセという人を語る時にも欠かせない作品。
お値段もお手頃なのが嬉しい。

是非読んでみてほしい一冊です。

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