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O.R.メリングの「妖精国」シリーズの最終章。今回は前作「光をはこぶ娘」で活躍したダーナを中心に、「妖精王の月」、「夏の王」で活躍したグウェンとローレル、そうしてその他の人々が、妖精国最大の危機に立ち向かうためカナダを舞台に冒険します。この3冊の、オールスターによる最終章といった趣です。
これで終わるのがさみしいなあと思い、手をつけるのをためらっていたら、本を開いてみてびっくり。今までと違い、上下二段組みでびっちりと文字が埋まっていて、すごいボリュームです。2段組みのノベルスとかには慣れていますが、個人的にはこれがなかなか読みにくかったです。分厚くなっても良いから、やっぱり1段で読みたかった。まあ、少しでも安く提供したいとか、いろいろ理由はあるのでしょうから、なんとも言えませんが。
内容は、前作の「夏の王」から2年後のカナダが舞台。カナダに移住したダーナと父ゲイブリエルと継母のアラダーナですが、ダーナはカナダになじめずに、妖精国に引きこもりがちになっています。
中学校にあがり、同級生で年上の、フランスなまりのある不思議な雰囲気の少年ジャンと出会い……。
一方、妖精国は<敵>の襲撃を受け、いままでにない危機を迎えていた! この危機を救う最大のキーはダーナ。グウェンとローレルは、ダーナを守り手を貸そうと助力を申し出るが……。
といったようなお話です。
いやー、いままで以上に<敵>が登場人物を襲うので、すごくスリリングでした。新しい登場人物でダーナと恋仲になるジャンも格好いい。ジャンはフランス語をしゃべるのですが、セリフもところどころフランス語で、そのフランス語をきいているのが心地よいというダーナの気持ちがよくわかる気分になります。そのジャンに隠された秘密というのもなかなかいい。
ジャンの親友のロイもよかった。メリングの書く男性陣はまさに女の子の理想って感じの男の子ばかりなので、後編ではもっとこの二人が活躍してくれると嬉しいですね。
ただ、いままでの3作のほぼオールスターものなのですが、「妖精王の月」に登場する<7者>はグウェン以外ほとんど活躍しないのが非常に残念。とくにフィンヴァラとフィンダファーは好きなのですが、ツアー中ですか……。後編は活躍してくれるといいな。
また、分量が倍ぐらいに増えたためか、冗長というか、物語全体がちょっとだらだらしている印象を受けたのも残念でした。
ただ、最初は妖精国に引きこもりがちだったダーナが、徐々に自信を取り戻していく様子や、ジャンとの触れ合いは相変わらずよかったです。メリングは本当に乙女心をくすぐる作家さんだと思います。
あと半分、というかあと1冊で本当に終わってしまうのだと思うとさみしい気持ちでいっぱいです。
この物語がどこにいきつくのか、見届けたいと思います。
原題 La increíble y triste historia de la cándida Eréndira y de su abuela desalmada
G.ガルシア=マルケス 著 鼓直 木村榮一 訳
お勧め度★★★★☆(好みは分かれると思いますが一読の価値はありだと思います)
「百年の孤独」で有名なコロンビアの作家、ガブリエル・ガルシア=マルケスの短編集。大人のために書かれた、残酷な創作童話らしいです。友人に勧められて手にとってみました(ありがとう!)
内容は、「大きな翼のある、ひどく年取った男」、「失われた時の海」、「この世で一番美しい水死人」、「愛の彼方の変わることなき死」、「幽霊船の最後の航海」、「奇跡の行商人、善人のブラカマン」、「無垢なエレンディラと無情な祖母の信じがたい悲惨の物語」の7編を収録。
収録作品の題名からしてすごくシュールなので、これはいわゆる奇書の一種だろうかと身構えていたのですが、読んでみると想像以上になかなかすんなりと読むことができました。ただ、ラテンアメリカ文学は初めて触れるし、内容も独特なので、読んだものすべてを理解できたとは到底言えませんでしたが……。一回読んで理解できたの、半分くらいかなあ……。
そんな中でも個人的には、最初の三編と最後の「エレンディラ」が好きです。エレンディラはかわいそうだけど、透明感のある感じが可愛いです。
無情さと厳しさの中に、幻想的で、どこか悲しくて、それでいて甘美な物さえ感じてしまう筆致が、読んでいて不思議な心地にさせられます。この雰囲気を味わうためにも、一度は読んでみていいのではないかなあと思わせる1冊です。
まあそれでも好みの別れる作品で、合わなかったからと言って忘れられるような作品でもないので、なかなかに人を選ぶ作品だとは思いますが。私は好きな作品です。不思議と、嗅覚に訴えてくる作品でした。薔薇の香りとか、オレンジの香りとか。こういう作品は少ないので、そう言った面からも楽しめた1冊です。
ガルシア=マルケスの入門書としても悪くはないかも?
興味のある方は手にとって見て下さいね。
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