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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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プロフィール
HN:
マユリ
性別:
女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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煉獄姫 (電撃文庫)
煉獄姫 (電撃文庫)
  • 発売元: アスキーメディアワークス
  • 価格: ¥ 620
  • 発売日: 2010/08/10

(2012年感想50冊目)

藤原祐 著 kaya8 イラスト
おすすめ度★★★★☆(4・5くらい。万人には勧められないかもですが、私は大好きです)

そして、彼女は。
「だったらめいれいするわ、フォグ」
彼がここへ来て初めて、年相応の、幼い笑みを浮かべ。
嬉しそうに──本当に嬉しそうに、言ったのだった。
「わたしと……ともだちになって」 (p22)



ずっと気になっていた本を、お友達がプレゼントしてくださいました。(ありがとうございます!)

瑩国という、英国をモチーフにした架空の王国で起きた産業革命を背景に進んでいく物語。産業革命の背景にあるのは、煉術という、煉獄の香気を使用した術であった……。
煉獄の香りにあてられたものは徐々に身体をむしばまれていく社会で、特異体質をもつ王女アルテミシアと少年騎士フォグは、国家転覆の陰謀を阻止しようと活動するが…!?

あらすじはだいたい上記のような感じですが、あまり説明できていないなあ……。

これは、面白かったです! ライトノベルとしての質も非常に高いと思います。固有名詞以外のカタカナに全部漢字が使われているのも、個人的には好感でした。
昨今の、キャラ萌えや会話のテンポを重視した多くのライトノベルと違い、地の文が非常に多く、世界観もしっかりしていて、安心して読むことができました。

何より、ダークな感じがとってもたまらないです。塔の中に長いこと閉じ込められていた王女アルテミシアの、純粋だけど歪んでしまった人との距離感、彼女を守る少年騎士フォグもまたいびつな存在として語られます。彼が煉術に耐性のある理由は圧巻でした。面白かった!
また、アルテミシアがフォグやイオ以外に初めて友達になった少女が実は……、というのもいい。
なかなかに、この関係がどういう風に展開していくのか、続きが気になります。
イパーシとトリエラもどうなってしまうんだろう。

とにかく、しっかりした世界観、雰囲気のある文体、キャラクターはちょっと弱いかなと思うものの魅力的で、とても安定した水準を保っている本です。
まだまだたくさんの人が出てきそうな雰囲気ではありますが、アルトはかわいいし、フォグは最後のほうで明かされた秘密にぐっと来ました。
なにより、この独特な世界観がいいですね。
欲を言えば挿絵が、アルトとフォグをもっと書いてほしいのと、フォグが若い! というのが気になるところでしょうか。
でも、面白かったです。
囚われの王女と少年騎士、という組み合わせがまさにどんぴしゃでした。

ダークなので万人には勧められませんが、そういうのが好きな方にはおすすめです。

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ビロードのうさぎ
ビロードのうさぎ
  • 発売元: ブロンズ新社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2007/04

(2012年感想49冊目)

原題 The Velveteen Rabbit
マージェリィ・W. ビアンコ 著 酒井駒子 絵 抄訳
おすすめ度★★★★★(宝物のような1冊。

「ぼく いままでも ほんとうの うさぎだったよ」
「ええ ぼうやにとっては そうでしたよ。 ほんとうに あなたを あいしていましたから(後略)(P32)


ビアンコが書いた世界中で愛される物語を、酒井駒子さんが絵本にしたもの。
友人に勧められてからずっと気になっていたものを、図書館で借りて読みました。 
もう五年も前の本なのに、図書館で多少待たされるような、そんな大人気の絵本です。

それも納得の、素晴らしい絵本でした! 文章、翻訳の雰囲気。そうして酒井さんの絵が、この本を素晴らしいものにしています。
特にウサギ好きの私にはたまらない内容でした。
最後の、余韻のある終わり方も素晴らしいですし、何より絵本らしいファンタジックな展開に、胸がしまります。

お話自体は、ビロードでできた、一度は忘れ去られたウサギのおもちゃと、その持ち主である坊やの短いお話なのですが、物語全体に何とも言えない希望と切なさの混ざったような雰囲気があり、とても魅力的です。
酒井さんの絵も素晴らしく、絵も大きいので、絵本としてはとても素晴らしい1冊となっていると思います。
図書館で借りたけど、自分用にも持っていたいくらいです。
とってもおすすめの1冊です。

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彩雲国物語  暗き黄昏の宮 (角川ビーンズ文庫)
彩雲国物語 暗き黄昏の宮 (角川ビーンズ文庫)
  • 発売元: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 価格: ¥ 500
  • 発売日: 2009/12/01

(2012年感想48冊目)

雪乃紗衣 著 由羅カイリ イラスト
おすすめ度★★★★☆(ラストに向けて物語が動き出します!)

何かが起ころうとしていた。……いや、少し違う。何かが終わろうとしていた。本当はずっと前から始まっていたものが、終焉に向かって転がり始めたような気が、した。(p51)


久しぶりの彩雲国物語。
御史の任務中に、秀麗が失踪した……。そうして、国では劉輝治世最大の国難が起ころうとしている! シリーズ最終章突入です。

いやー、物語はとってもシリアスなのですが、久しぶりに読んだこのシリーズはやっぱり面白かったです!
劉輝のしてきたことのつけが一気に回ってきた蝗害という結果に、国がどうなってしまうのかがすごくドキドキする。
そうして、この巻では、お互いを思いながらも引き離されてしまう秀麗と劉輝が、なんとも言えません。まあ、その思う気持ちのベクトルも違うのですが。二人には幸せになってほしいなあ……。

そうして今回は、縹家の人が大活躍でした。いやー、リオウも瑠花様も格好良かったです。特に瑠花様は、彩雲国の女性の中で一番麗しく感じました。彼女が今後のキーとなっていくのは間違いないので、注目していきたいです。

それにしてもこのラストステージに赴いた人間が、藍将軍と迅と……っていう人選が意外でした。はたしてどうなるのでしょう。

そうして劉輝は、確かによくないこともたくさんしたけど、劉輝の育ちだったらある程度しょうがないよね、って思ってしまう。彼の立場は本当に苦しいな。頑張ってほしいです。

それにしても、いろいろな登場人物が出てきて、行きつく先が今まさに見えようとしているのは感慨深いですね。
懐かしの人まで顔をのぞかせて、どうなるのか本当に楽しみです。
物語において、登場人物がなしてきたことの行く末を、見届けたいと思います。
しかし、登場人物が多すぎて、ひとりひとりあんまり活躍できてないのがちょっと悲しいです。
でも、続きも楽しみに読みたいと思います。あと3冊!

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子供部屋のアリス
子供部屋のアリス
  • 発売元: 新書館
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2003/11

(2012年感想47冊目)

原題 The Nursery Alice
ルイス・キャロル 著 ジョン・テニエル 絵 高橋康也 高橋廸 訳
おすすめ度★★★★★(不思議の国のアリスにはない良さがあります)


さようなら、なつかしいアリス、さようなら。(p100)



不思議の国のアリスを、ルイス・キャロル自身が、もっと子供な年齢の0歳から5歳の子供たちのために書き直した、妹と呼べる作品があるのはご存知ですか?
それが本書、「子供部屋のアリス」です。
詩や難解な言葉遊びを省略して、テニエルの挿絵を大きく引き伸ばしたバージョンです。

これは、よかった! 
最近不思議の国のアリスブームだったのですが、アリスは昔読んだきりだったので、久しぶりに手に取ってみたのが本書。
詩や言葉遊びこそアリスの醍醐味だという方もいらっしゃると思いますし、それももっともだと思うのですが、詩や言葉遊びを抜かしたからこそ味わえる物語本来の味というものがあります。

また、この本にはこの本ならではの味があり、大変お勧めです。キャロルが書き下ろした序文、詩、そうして上にあげた本編の最後の一行は、なんだかとても切なく、この本を素晴らしく、唯一のものにしていると思います。

テニエルの挿絵を見ながら解説していく感じで語られる語り口も面白い。そのテニエルの挿絵もふんだんに入っていて、0歳から5歳の子供たちと言わずに、アリスを愛するすべての大人たちにもお勧めの1冊になっていると思います。

不思議の国のアリスしか知らなかった方も、ぜひ読んでみてほしい一冊です。
おすすめ。

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ベスパー・ホリー物語〈1〉イリリアの冒険 (児童図書館・文学の部屋)
  • 発売元: 評論社
  • 価格: ¥ 2,310
  • 発売日: 1994/03

原題 The Illyrian Adventure
ロイド・アリグザンダー 著 宮下嶺夫 訳 長野剛 表紙絵
おすすめ度★★★★☆(ドキドキさせられる冒険ミステリー)

ミス・ベスパー・ホリーは、山羊のような消化能力とチェスの名人のような頭脳をもっている。六か国語がペラペラで、そのうちの、どのことばでも悪態をつくことができる。計算尺も使えるけれど、暗算でパッ答えを出すのが得意だ。命を──わたしのであれ彼女自身のであれ──危険にさらすことなど、なんとも思っていない。(p9)

私の大好きな作者の一人、ロイド・アリグザンダーの別シリーズもの。ファンタジーではなく、冒険活劇&ミステリーって感じの1冊ですね。
主人公の16歳の少女ベスパー・ホリーは、自由闊達な女の子。そのベスパーが、彼女の父の遺産から興味を持って訪れた土地、イリリアで陰謀に巻き込まれます。

これはなかなか面白かったです! ベスパーがちょっとスーパー・ウーマンですが、どんな絶体絶命のピンチの時でも、彼女の前向きな思考が物語を明るいものにしてくれています。
ほぼベスパーが紅一点なのですが、周りを彩る男性陣も魅力的。私のお気に入りは、ニーロですね。

また、イリリアという王国についても、その歴史、風土などがよく描かれていて、楽しいです。

ロイド・アリグザンダーというと、個人的には名誉や正しいことを貴ぶ作風という印象があります。その作風がもう本当に大好きなのですが、今回の物語でも、そのエッセンスが見え隠れしているようで(オスマン王とか)、ハラハラしながらも、最後はハッピーエンドでよかったです。最後の終わり方が好き。

もっといろいろなシリーズが出ているようですが、日本での邦訳は三冊だけ。残りも読んでみようかなと思います。

プリデインやウェストマークが大好きなので、それに比べるとあっさりしてるかな? という気がしますが、これはこれで興味深いシリーズでした。
興味のある方はぜひ。


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