原題
The Changeling Sea
パトリシア・A・マキリップ著 柘植めぐみ訳 蒼兎雲イラスト
お勧め度★★★★☆(マキリップの作品に浸っていられる間が幸せです)
ルルル文庫よりマキリップの翻訳が出たと聞いてずっと気になっていたので、いまさらですが読みました。
日本での翻訳こそ最近ですが、調べてみると書かれたのは88年だそうで、20年以上も前の作品なのですね。
それでも全然古臭さを感じないマキリップの作品は素晴らしいと思います。
と言いつつマキリップの作品をきちんと一冊読むのはこれが初めてだったりします。
でも解説や訳者様のあとがきに書かれた通り、どのページにも美しい色やイメージにあふれ、海の様子が目に浮かぶようです。
海に両親を奪われた宿屋で働く普通の少女ペリ(ペリウィンクル)彼女が海にこがれる王子キールに出会うことで今まで平凡だった日常が、まるで海の波のような静けさを持って変わっていく。
そこに村にやってきた魔法使いのリョウも訪れて、さらに思いもがけないことが起こる…?
というお話です。
この話を読んで何となく思い浮かんだのは、ナンシー・スプリンガーの「白い鹿」です。
題名の通り、取り替えっ子と海にまつわる物語。普通のファンタジーのように冒険や世界をまたにかけた運命なんてものもないけれど、魔法に満ちた、これぞファンタジーというような世界だと思います。
枕元とか、机の引き出しとか、そういったところにそっと置いておきたい、そんな愛着のあふれる小物語だと思います。
少女レーベルだからと侮れないような、お勧めの作品です。
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