竹河聖 著 いのまたむつみ 絵
お勧め度★★★★☆(続きが気になります!)
「これは……」
ボイスは呟いた。
「前途多難だな」
そう言ってから、四年前に同じ言葉を吐いた男のことを思い出していた。
そして、もう一人の女を……
風の大陸の初の外伝です。主役は最近本編でも影が薄い気がするボイス。そのボイスと(おそらく)恋人のマンレイドの出会いや、とある王女と王子の恋を主題に物語が展開します。
また、もうひとつ別の外伝の主役となる狼使いのクルデルと、その双子の弟で狼になったカデルもこの巻で初登場。いろいろな登場人物が出てきて、正直本編よりも好感が持てるかもしれません。
個人的にはボイスやマンレイドもいいけれど、彼らの友人となるバリカイや、クルデルのほうが気になります。
ボイスは確かにいいやつで、安心感があるのですが、立ち位置が見守る人なので、自分からはあんまり動かないんですよね。
竹河さんの素晴らしいところは、美しい物事を活き活きと書くその筆致にあると思います。
人物にしろ、風景にしろ、伝承にしろ、美しいものがとにかくあふれる物語なのですが、そういうのを書くのが上手いので、美しいファンタジーが気軽に読みたい人にはお勧めです。
ただ、そのためか物事や事件が抽象的で、話の本筋的にはゆったりしてるんるんですけどね。
今回は嬢子軍の人たちとかが活き活きしてて個人的には印象的でした。
あと、ミュティレイナ姫とスリティスもいいですね。
後編がどういう展開になるかはいまいちわかりませんが、出てくる登場人物は皆さん印象的で気になる人が多いので、楽しみに読みたいところです。
ティーエやラクシも出てきます。
お勧めの外伝だと思います。私は好きです。外伝を読んだことのない方は是非。
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