原題
If Wishes were Horses
アン・マキャフリー 著 赤尾秀子 訳 末弥純 絵
お勧め度★★★★☆(短いながら、奥深さを感じさせる良質なファンタジーです)
「わたしたちになにができるか、考えましょう!」
マキャフリイの中編ファンタジー小説。そして、以前から興味はあったものの初めてのマキャフリイです。
マキャフリイと言えば、パーンの竜騎士シリーズや、歌う船シリーズが有名ですが、こういった中編のファンタジーもなかなかです。
とくにこの本は、帯の文句の
「男の子には馬、女の子には水晶」という文句が素敵ですね。
小さな村の領主エアスリー卿の妻タラリーは、不思議な癒しの力と知恵をもっています。
そうして夫のエアスリー卿が所属する公国に隣国が攻め込み、エアスリー卿は戦争に赴きます。
残された妻タラリーと子どもたちは、夫の帰りを待ちながら領地を守ります。
一番上の双子の子供トラセルとティルザの兄妹はもうすぐ16歳の誕生日。
女の子には水晶を渡すのが伝統で、男の子は馬をほしがっている……。でも戦争の影響で、馬はなかなか手に入らず……。タラリーは「何ができるか考える」のでした。
戦争もののお話の背景には、こんな物語がいつも展開しているのかも知れないと、そう思わせてくれる本です。
これが一つの独立したお話なのですが、何か大きいお話の外伝なのではないかと思ってしまうような、そんなお話です。
とくに最後のほうで、1日早い双子の誕生日を祝う宴を開く所は、この本の白眉です。
他に、トラセルがボニーと一緒にいるのもなんとも和みます。
また、末弥さんの表紙や挿絵など、本の装丁が中身も含めて本当に素晴らしく、素敵な温かいファンタジー小品となっています。
マキャフリーの文章も、なんだかきらきらしてるんだけどあたたかくて、お気に入りです。
もし気になったら、是非手にとって見てくださいね。
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