冴木忍 著 鶴田謙二 イラスト
お勧め度★★★★☆(やっぱりこのシリーズは面白いです)
「もし、あなたがエヌンドを殺さなかったら、逆にあなたが殺されていたに違いない。財産を独占するためにね。だから、そのことについてとやかく言うつもりはない。だが、死者には死が必要だ。エヌンドを死なせてやりなさい 」
道士リジィオシリーズの第二段。刊行ペースからオリンピック男とかちまたで言われるリジィオですが、最近はオリンピックどころか10年くらい出てませんからね…。
でも、やっぱり面白いシリーズであることには変わりありません。
今日も今日とて父親の借金返済に明け暮れるリジィオ。それについてくる借金取りで幼馴染のスティンと押しかけ弟子のシザリオン。
この巻には「夢みる佳人」「君のための子守唄」「優しく歌って……」「月の彼方の道」「空の石 海の虹」の五編を収録。最後の一篇がリジィオの出自に関する話という構成も前の巻と一緒です。
今回の話は、よりハートフルになりながら、ファンタジーでもあり、そうして何より人間の心の内が生み出すような、ちょっとぞっとする暗さというようなものが際立った巻という印象です。
だからなんというか、リジィオの優しさに救われるんですよね。
今回の話も、どれもお勧めです。
個人的に「空の石 海の虹」に出てきたルーチェン少年が好きなので、お気に入りを挙げればそれでしょうか。
それにしてもリジィオ、口絵とかみるとやっぱり美形ですねー。
やっぱり鶴田謙二さんの絵がとっても素敵です。
前の巻に比べると、ファンタジーというものに対するアプローチがより内面的、心情的になった気がしますが、やっぱり素敵なファンタジーです。
ただ、どんどん色々な人と縁を結んでいくので、更に賑やかになりそうな予感。
あと2冊しか刊行されていませんが、そちらも楽しみです。
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