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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
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女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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光をはこぶ娘
光をはこぶ娘
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2002/12/16

原題 The Light-Bearer's Daughter
O.R.メリング 著 井辻朱美 訳 こみねゆら 表紙絵
お勧め度★★★★☆(メリングの新境地といえる1冊)

「お返しって、どんな?」
オナーはあたりをすばやく見まわし、肩をすくめ、くすりと笑った。
「あなたの心の奥底の願い。それをかなえてあげる」

メリングのケルト・ファンタジー5冊目。妖精王の月、夏の王の続編にあたります。
主人公の少女はカナダ人の父を持つアイルランド育ちの11歳の少女ダーナ。母親はダーナが本当に小さい時にどこかにいなくなってしまいました。
ダーナの父、ゲイブリエルはダーナの成長につれる変化に対して戸惑いを覚え、よい仕事口が見つかったのを契機に自身の故郷のカナダに居を移そうかと考えています。
しかし、ダーナはそのことに反発し……。近所の森の中で美しい妖精たちと出会ったことをきっかけに、この事態の解決の糸口を探そうと、旅に出ます。ダーナは、上王のことづてをルーフ王に届けてくれるように、頼まれたのです。

というようなお話。

この話の第一印象は、メリングの新境地!? って感じでした。
主人公のダーナの年齢はぐっとさがって11歳だし、父が今気にかけている女の人はインド人だし……。今までケルトの妖精一色だったメリングからインドという土地の発想が出たことが驚きでした。まあ、メリングからすればケルトの妖精も、インドの神々や天女といった存在も、あまり変わらないのかもしれないなあとは感じますけれど。

今回は主人公の少女の恋物語は珍しく影をひそめています。その代わり見どころはお父さんとお母さんの恋物語かな。
今までの話と違って、環境保護とか、そういう社会的な問題をわりと大きく取り上げているのもびっくりでした。

でも、メリングの書く物語にはやっぱり、らしさがあります。今回は、狼と一緒に走るシーンが、なんともファンタジックでお気に入りです。

ダーナの冒険の手助けをしてくれるのは前作夏の王にも登場した少女オナー。なかなか元気そうで、顔出しが嬉しかったですね。
なにより、この本に出てくる妖精たちは本当に妖精らしいので、お気に入りです。

今までの本よりもちょっと薄いんだけど、いままでとは違う深みを感じる1冊になっています。
次の作品、夢の書でこの一連のシリーズも終わりますが、今度の舞台はいよいよカナダになるようです。どのような物語が繰り広げられるのか、非常に楽しみです。

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ピポ王子 (ハヤカワ文庫 FT 18)
  • 発売元: 早川書房
  • 発売日: 1980/03/31

原題 Histoire du Prince Pipo, de Pipo le cheval et de la Princesse Popi
ピエール・グリパリ 著 榊原晃三 訳 内田善美 絵
お勧め度★★★★☆(手元に置いておきたい一冊)

むかしむかし、あるところに、とてもとても美しいお話がありました。ところが、だれもこのお話を決して書きもしなければ物語りもしませんでした。だれもこのお話を知らなかったからです。

フランスの作家、ピエール・グリパリのファンタジー。原題の全訳は、「ピポ王子と馬のピポとポピ王女の物語」です。もうこれだけで、なんだか楽しそうなお話、という気がします。

この物語で面白いのはお話の構造と語り口でしょうか。
最初にピポ王子とあまり関係のないうそつきの男の子の話が語られ、その次にこのピポ王子のお話がどうして生まれたかのいきさつが語られ、そうしてやっとピポ王子の物語が語られます。この、あるお話のお話、好きです。
そう、ピポ王子の物語は、ピエールさんが夢で見たけど、思い出せずに一時期忘れられてしまったお話なのです。

夢で見たお話だからなのか、本当に夢を読んでいるようなお話です。新生児デパートで父親と出会ったピポ、優しかった両親がある日いきなり意地悪な魔女になってしまう理不尽な展開……。
ピポは自分の優しかった両親を探し出すために冒険に出るのです。

子供向けのファンタジーではありますが、ところどころにファンタジーらしさを感じさせる良品です。
特に私は、内田善美さんの繊細で美しい挿絵が好き。この挿絵のためだけに、手元に置いておく価値があるようにも思えてしまいます。

それに、とてもとても美しいお話と語られているから、よくわからないけれど心の奥底で、本当に美しいお話のようにも感じてしまいます。
ピポがドラゴンになってしまう周辺のお話は、この物語のもっとも美しいエピソードの一つに感じます。お気に入り。

とはいえ、これは夢のようなナンセンスなお話ばかりではなく、作者のグリパリさんの哲学のようなものも充分に感じる事が出来る、奥深い1冊でもあると思います。

とにかく不思議な雰囲気の1冊。そういうのが好きな方は、是非読んでみて下さい。私も手元に置いておきたい本です。

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夏の王
夏の王
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 2001/07/25

原題 The Summer KIng
O.R.メリング 著 井辻朱美 訳 こみねゆら 表紙絵
お勧め度★★★★☆(読み進めるほどに面白い1冊)

「あたしにともせっていうの?」
「それは<夏の王>の仕事だ」
彼はもういっぺん身をかがめた。銀の海に浮かぶ、二つの暗い月のような目。
「その<夏の王>をさがしだしてほしいのさ」

メリングのケルト・ファンタジー4作目。日本で一番最初に邦訳された「妖精王の月」の後日譚にあたるお話です。
「妖精王の月」で妖精王が妖精界からいなくなってしまったわけですが、そのことが妖精界に波紋を投げかけているのです。
そんな妖精界に今回関わることになるのはローレルとオナーという双子の姉妹。
しかしオナーは1年前に、ローレルと喧嘩をしていた時期に事故にあって亡くなってしまいます。
妹の死を自分のせいだと責め続けているローレルは、妹の日記から、妹が死の直前に交流を持っていた人々(妖精)たちに接触をはかり、妹の代わりにとある使命を引き受ける事に……。

というようなお話です。

妹の死というものが物語の最初にあるため、そうしてローレルがそれで自分を責め続けているため、最初はどうにも重々しく哀しい雰囲気が覆う一冊となっています。
でも、そんなローレルが旅を通して、さまざまな人と出会い別れていく中で、徐々に変わっていく……。
その様子が嬉しく、また明るくもあるので、読み進めるたびに面白くなっていき、そうして素晴らしい最後へとつながっていきます。

最後のほうの展開は本当に面白かったです!<夏の王>の正体がわかったときには、思わずドキドキしてしまいました。<海賊女王>グレイス(グローニャウェイル)との交流も印象的です。

「妖精王の月」の登場人物もちらっと顔見せしてくれてうれしい。とくにミディールは前作でひとりだけちょっとかわいそうだったので、今回はいろいろ報われて良かった。おばばやダーラが出てきてくれたのも嬉しいです。でも「妖精王~」を読んでから結構間が空いていたのが悔やまれます。やっぱりこのシリーズはいろいろつながりがあるので、読むなら一気読みがいいなあと思ってしまいました。
現代と過去、そうして妖精界を行き来する物語ですが、ところどころにファンタジーの精髄みたいなものが感じられて、やっぱりとても素敵な1冊になっています。
メリングの物語はどれも少女漫画っぽいですが、この話が、読んでいて一番漫画に向いてそうだな、と思った1冊でした。

とにかく本当に最後がいい。最後まで読むと、ローレルと一緒に私たちまで、心が軽くなっていくような気もちを味わえます。
次の作品も楽しみに読みたいと思います。

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ドルイドの歌
ドルイドの歌
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 1997/01/29

原題 The Druid's Tune
O.R.メリング 著 井辻朱美 訳 こみねゆら 表紙絵
お勧め度★★★★☆(完成度はいまいちですが個人的には大好き)

「(前略)でもあの<歌>は決してひとりのためのものではないよ、ローズ。真理への道は、決してひとりでさびしくたどるものではない。真理を求めるには、多くの旅、多くの連れが必要で、それは長く複雑な道のりなのだ。そしてわれわれは、だれのであるとも分かちがたい歌を、永遠に織りつづけてゆくのだ」

O.R.メリングのケルト・ファンタジー。
日本での邦訳は3冊目ですが、この作品がメリングの処女作になります。
夏休みをアイルランドの叔父さんの家で過ごすことになったローズマリーとジェームズ(ジミー)
叔父さんの家の妖しい雇い人ピーターの後を追って湖に出かけたら、姉弟は紀元前のケルトにたどりつき、神話にも歌われる有名な「クーリーの牛捕り」の合戦に巻き込まれることに…!?

というようなお話。

この話、好きです! というか面白かったし読みやすかったです。引き込まれるように、ほんの数時間で読み終わってしまいました。ページをめくる手が止まらなかった。
神話や、物語を愛する人ならだれでも考えるかもしれない、「自分があの物語の中に行き、登場人物たちと友情や愛をはぐくめたら……」という憧れのようなものを、よく書いています。
英雄たちの時代に赴いたローズマリーは、コノハトの女王メーヴの息子メインと恋に落ち、ジミーは神話の英雄、クーフーリンと親友になる……。
こんなに素晴らしい経験があるでしょうか。憧れるなあ。

といっても二人は歴史とか神話とかさっぱりなので、彼らが何者であるか全く知らず、先入観が全くないあたりもとてもいいです(姉弟はカナダ人です)

そしてこの物語に描かれる英雄、クーフーリンのなんとみずみずしく魅力的な17歳であることか。やっぱり、英雄はこうじゃないとね!クーフーリンの悲劇的な死がこの物語では描かれない分、余計に彼が魅力的な生き方をしているように思います。

しかし物語は、寝ても覚めても争いの時代。ちょっと血なまぐさいですね。まさしくあとがきにもあった通り、「命は主君に、愛は女性に、魂は神に、そして名誉は自分に捧げる」と言った時代の出来事です。

だからこそその分、パーダル(ピーター)が姉弟の命の安全の保証を念入りにしてしまっているのは、正直緊張感に欠けると言うか、要らなかったというか、興ざめだったというかですね。
こんな戦乱の時代に暮らしているのに、そういう危機的なドキドキ感があまりなかったです。

メリングの物語はどれもちょっと乙女趣味なところがありますが、この乙女趣味なところが個人的には大好きなのです。
ケルトが好きな方には、お勧めの1冊です。

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カメレオンの呪文 (ハヤカワ文庫 FT 31 魔法の国ザンス 1)
カメレオンの呪文 (ハヤカワ文庫 FT 31 魔法の国ザンス 1)
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 903
  • 発売日: 1985/12

原題 A Spell for Chameleon
ピアズ・アンソニイ 著 山田順子 訳
お勧め度★★★★★(読みなれてくると癖になる面白さです!)

「ザンスは不自然な国だよ、ビンク。魔法は不可能を可能にする」
ビンクはその論理は感情を拒否していると悟った。「だけど、たとえそうだとしても」

現在でも刊行されている、魔法の国ザンスシリーズの第一作目。これもまた遅ればせながら読書。

住民すべてが(植物や動物に至るまで)何かしらの魔法の力を持っている魔法の国ザンス。しかしそのため、25歳になるまでに魔法の能力を認められないと、マンダニアという非魔法使いたちの国(いわゆる私たち読者の世界)に追放されてしまう。
25歳を間近に控えても魔法の才能の兆しが全く現れない若者ビンクは、その人の魔法の才能を見極めてくれるというよき魔法使いハンフリーの元に旅に出るが……。

というような所から始まる話。

いやー、これは面白かった!
最初はなじむまでに時間がかかったし面白さもいまいちわからなかったのですが、このシリーズの特徴というか面白さというかユーモアを理解できたとたんにとても面白く感じ、寝る間も惜しんで読書してしまいました。つまり面白かった。
はまると癖になるファンタジーですが、逆にハマらないと読むのがつらいかもしれません。
それにファンタジーといいますが、何というか非常に論理的なファンタジーなのも特徴かな。むしろこれはSFなのかしら。

ザンスにはさまざまな種族がいて、さまざまな生物がいて、それらがさまざまな魔法の才能を持っている。それはまるでなんだか、夢の中のような、おもちゃ箱をひっくり返したような、何とも言えない楽しさがありました。

それにしてもピングの魔法の力は、この世界では反則!? 
ヒロインは、というか出てくる女性たちは、欠点と美点が上手く描かれていて個人的にはとても好感。ビンクはもちろん、魔法使いハンフリーも良い味出してますね。

しかしわたしが好きなのは魔法使いトレント! なんだかすごくツボにハマってしまいました。こういうキャラ大好きなのね自分、と改めて感じてしまった。
邪悪な心を持ち、邪悪をなしたためにザンスを追放された強大な魔法使い。しかし追放されたマンダニアで真実の愛を見つけ、美徳と道義心を育み、ザンスをよりよくしようと帰還を計画し、そうして最後は……。

登場人物が皆それぞれ、別の魔法の力を持っていることが、登場人物をより個性的で魅力的にしていると感じました。思わずくすっと笑ってしまうようなユーモアもたまらなく魅力。

そしてなにより、これから長くシリーズが続くにつれて、幾年も幾世代も時が経ていきますが、この1巻がやっぱりすべての物語の原点なのかな、と感じさせる素朴な良さがあるところが良いですね。

面白かったです。

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