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紅茶好きの管理人が読んだ読書の記録のためのブログ。ネタバレありですのでご注意ください。
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マユリ
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女性
自己紹介:
Since2010.11.26
総読書感想数 430

読書と音楽とゲームとおいしいものと人形をこよなく愛する多趣味な人間です。
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たそかれ 不知の物語 (福音館創作童話シリーズ)
たそかれ 不知の物語 (福音館創作童話シリーズ)
  • 発売元: 福音館書店
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2006/11/23

朽木祥 著 山内ふじ江 絵
お勧め度★★★★☆(4・5位。相変わらず素敵な本です)

<誰だったのだろう彼は。彼は誰だったのだろうか>

麻は、耳に聞こえない音楽を聞き、目には見えないはずの絵を心に焼き付けた。
冬の日の陽だまりのような司のまなざしとともに、月の光の下の八寸の姿とともに、麻は、この絵をきっと忘れないだろうと思った。
 
以前に読んだ「かはたれ」の正統な続編。「かはたれ」で活躍した八寸や麻などのその後(四年後)が描かれます。なので、この本を読む場合はまずは「かはたれ」からどうぞ。そうでないと意味がわからない話なので……。

そして今回は題名にもあるとおり、河童の不知のお話です。不知が戦争をきっかけに失ってしまった人間の友人、司との思い出にまつわるお話です。

今回のお話もよかったです!
前回は絵がキーワードだったけど、今回は音楽がキーワード。音楽と、月光と、黄昏の光の美しく不思議な物語です。
ただ、前回に比べると文体の鮮明な美しさは印象が弱まったかなあと思います。そこがちょっと残念。もちろん、それでも十分に素敵なお話なのですが。

今回は人間の世界の学校にまつわるお話なので、より現実的というか、戦争の話なども絡んでくるので、なかなか深い話になっています。

一番心を打ったシーンは。麻と河井君の再会のシーン。何気なく言った言葉が、受け取る側にとってはとても大きな一言で、その後を変えてしまうこと、ありますよね。河井君良い人で心がほんのりしました。

不知と司の友情も切ない。幻みたいで、だからこそ本当に大切なひと時だったんだろうな。

とにかく、「かはたれ」を読んだら「たそかれ」まで一気読み間違いなしのシリーズです! とても面白いです!
絵本としても、絵のほんわかとした感じが、また作品の雰囲気をひき立てています。

いろいろなことを考えさせてくれた、心にしみる、本当にお勧めの一冊です。
もう続編はないんだろうけど、いつかまた再読したいな。

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かはたれ―散在ガ池の河童猫 (福音館創作童話シリーズ)
かはたれ―散在ガ池の河童猫 (福音館創作童話シリーズ)
  • 発売元: 福音館書店
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2005/10/01

朽木祥 著 山内ふじ江 絵
お勧め度★★★★★(よかった! ちょっとじんわりし、いろいろ考えさせられる切ない本です)

<「たいそう違う」って、いったいどこが違うんだろう>
八寸は、手を振って出ていく麻の名残惜しそうな顔や、八寸やチェスタトンを見るとぱっと輝く表情も思い浮かべた。一緒にいたらおもしろかったり、温かい気持ちになったり、ひとりぼっちで切なかったり──麻と八寸は、同じ気持ちをたくさん持っていた。

図書館で面展されていて読んだ一冊。これはよかった! 本当によかったです!
天涯孤独になった子供の河童の八寸は、人間界に修行に出されます。そうして人間界では、猫としてすごします。
八寸を拾ってくれた少女麻は、少し前にお母さんを亡くしたばかりで、さまざまな悩みを抱えていた……。
麻と八寸の心の交流を描いた話です。

まずは、なんといっても文章がきれいです。その美しい文章で、美しさとは何か、美しいことを美しいと感じる心はいったいどこから来るのか、などを何度も、痛切に語りかけてきます。
きれいな言葉で書かれたそれらの問いが、むしろ切ない音楽のように反復して、心に深く問いかけてくる絵本です。
美しいものを美しいと感じることに自信が持てないっていうのは、なんてつらいことだろうなと思います。でもそれは、この本を読めば、誰もが感じたことのある感覚の問いとして投げかけられます。

最初は文章や世界観に入っていくのがちょっと時間がかかるけど、あとは一気読み。
とにかく、きれいで、しんみりする、静かなのですが、深くしみわたるお話です。

お母さんを亡くして心を閉ざす麻や、彼女と真剣に向き合うお父さん、麻のそばにいて彼女を慰めるチェスタトン、そうして八寸とのひと夏の心の触れ合い。

最後は別れなければならない、幻のような出来事だけど、確かに残る大切な思い出……。そう言った思い出って、いいなって思います。

子供にも、大人にも読んでほしい、そんな素敵な絵本です。お勧め。

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白鳥とくらした子
白鳥とくらした子
  • 発売元: 徳間書店
  • 発売日: 2002/11

原題 The Lord of the Rushie River
シシリー・メアリー・バーカー 作 八木田宜子 訳
お勧め度★★★★★(なにより挿絵が本当に素敵です。手元に置いておきたい一冊ですね)

こんなふうにして、月日はすぎていきました。スーザンは、おとうさんのかえりを、いまかいまかとまっていました。そして白鳥たちに、
「金貨をひと袋手にいれるには、ながいあいだかかるのよ」というのでした。

画家としても有名なシシリー・メアリー・バーカーが文章を書き、それに自らの手で挿絵を添えた絵本です。
「白鳥の背中に乗った夢を見た」ところから着想を得たお話らしく、少女スーザンとラッシー川の白鳥の王との交流が素敵です。

何より素敵なのは、やっぱりシシリーが描いている挿絵でしょう。カラーのものと白黒のものがありますが、とくにやっぱりカラーの絵が素敵。女の子が本当に可愛いのです。
このイラストだけでも、何度でもじっくり眺めたいと思ってしまう素敵なものになっています。

シシリーは画家として有名ですが、彼女が描くお話自体もとても素敵です。正統派の童話と言うか、お話というか、古き良き時代のものが凝縮されている感じです。
世話係のおばさんにひどい扱いを受けるスーザン。しかし白鳥に助けられて過ごすうちに、みんな変わっていき、最後はひどい仕打ちを忘れてこの老婆を世話する優しいスーザン。
本当に、昔の、よい時代の物語が活き活きと息づいています。
本当に素敵なお話です。バーカーのファンなら、必読の一冊だと思いますよ!

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フェアニリーの黄金 (1969年) (子ども図書館)
  • 発売元: 大日本図書
  • 発売日: 1969

原題 The Gold of Fairnilee
アンドリュー・ラング 著 松永ふみ子 訳 月田孝吉 絵
お勧め度★★★★☆(お話はすごく素敵ですが絵本としてはもう一歩?)

少年は、すべてが魔しょうと妖術につつまれた国にそだちました。くらくなれば妖精の騎士たちが草原の上を馬で走りまわり、人間に、いくさをしかけます。どのお城にも、あのずるがしこい精霊のレッドキャップとか、毛むくじゃらの手をした女とかのいいつたえがありました。どの古い塚にも、黄金がかくされていると思われていました。

○○色の童話シリーズの編集者として有名なラングの数少ない創作妖精物語。フェアニリーというのは地名のことで、ここでは「仙女が原」と訳されています。
そこには王9人の身代金が務まるといわれている黄金が隠されていて……。
その黄金にまつわる話と、妖精による神隠しについて書かれます。

とにかくこの本を読んで思うことは、昔のイギリス人にとっては、妖精というのは実際に生きていた存在なんだな、お話の中のものではないんだな、ということです。
昔のイギリスの雰囲気や暮らし、伝承などがとてもよく感じられる、風格のあるおとぎ話です。
お話全体はどことなく暗いのですが、それでもまさしく黄金のように輝いていて美しい。それは著者ラングの子供のころの思い出を反映しているのでしょう。

主人公のランドルは取り換えっ子のようにやってきたジーンと結ばれますが、ランドルにとっては黄金っていうのはジーンのことだったんじゃないかなあとも思えます。

とにかく、お話や文章はとても素敵です。
絵本としてみると少し絵が微妙な気もしないのですが(子供というより大人の絵本みたいな感じ) イギリスの雰囲気がお好きな方にはお勧めできる一冊です。
なんだか本当の、薫り高い妖精物語を読んだような読後感でした。


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いちばん美しいクモの巣 (詩人が贈る絵本 II)
いちばん美しいクモの巣 (詩人が贈る絵本 II)
  • 発売元: みすず書房
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2001/12

原題 Leese Webster
アーシュラ・K・ル=グウィン 著 長田弘 訳 ジェイムズ・ブランスマン 絵
お勧め度★★★★☆(派手ではないが味わい深い本)

「これは、いままでにわたしのつくった、いちばん美しいクモの巣だわ」

ゲド戦記などで有名なル=グウィンの描く絵本。
書くことは夢を翻訳すること、とル=クウィンは言います。そのため、彼女は様々なジャンルの、さまざまな種類の本を書きます。
このお話も、書くことは夢を翻訳すること、というような彼女の思いを形にしているものの一つでしょう。

クモのリーゼ・ウェブスターは、ある日いつも通りのクモの巣ではなく、本当に美しいと思えるクモの巣を作りたいと思い、それに熱中します。
そうして、彼女が見出した美しいクモの巣とは……?

この絵本は、さらりと一読するとそこにあるメッセージ性を感じ取ることが難しいかもしれません。私も、最初はちょっと首をかしげました。
でも、この本はまさしく、作者の物を書くこと=創ることの喜びを訴えた作品なのかな、と感じます。
派手さはないけれど、物を作ることの喜びや楽しさや、苦しみさえもが、この本には描き出されています。
その創るものは何でもいいのです。料理でも、絵でも、あるいは形に見えないものでも。

でも、物を作ることに熱中したことのある全ての人は、この本から何かを感じ取ることができるのではないでしょうか。
クモの巣という、人間の世界から見たら何気ないものに注目した、温かいまなざしの物語だと思います。

絵も繊細で、物語の世界を邪魔することはありません。
どちらかと言うと、大人が静かに堪能する絵本だと思います。
そういう絵本をお探しの方は、是非いかがでしょうか。

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